「息の長い支援に向け、シリアにかかわる人が増えてほしい」---シリア支援の映像プロジェクトをおこなう佐藤友紀氏に聞く
シリア支援の映像発信プロジェクトをおこなう佐藤友紀氏

「中東について本当になにも知らなかった」

「世界最大の難民受入国だったシリアが、いまでは最大の難民輩出国になった」

2011年1月からはじまったシリアの混乱は、いまだ収束の糸口を見出せない。UNHCRによれば、現在、300万人以上のシリア人難民が周辺国での生活を余儀なくされ、全人口の約半数が家を追われている状況である。

アサド政権と反体制諸派の対立の構図や化学兵器の使用、イスラム国の動向などはメディアでも取り上げられることがある。日本政府は緊急支援などを実施しているが、市民の目線からはどのようなアクションが生まれているのだろうか。

今回、新たに動き出した映像プロジェクトについてお伝えしたい。シリア大使館での勤務経験を持ち、帰国後は会社員として働くかたわら、シリア難民支援のプロジェクトを立ち上げた佐藤友紀氏に話を聞いた。

佐藤氏がシリアにかかわることになったのは、2004年から2年間、シリアの日本大使館で在外公館派遣員として働いたことだ。しかし、中東への関心のルーツは大学時代にさかのぼる。ドイツ語専攻だったことからドイツ留学し、中東が地理的に近い存在となった。

「語学学校に中東出身の学生がいたり、授業で中東情勢についてのディスカッションもありました。そのとき、自分は中東について本当になにも知らないことがわかったんです。もっと知らなきゃいけないと思い、いつか行ってみたいと思うようになりました」(佐藤氏)

しっかり理解するには、それなりの期間やコミットが必要だ。佐藤氏にとって、もともと「在外公館派遣員」という制度を知っていたことも大きなきっかけとなっている。そこで、英語受験ができ、中東に行くことができる条件で絞るなか、シリアを選択した。