アリババ上場と日本株最高値の原動力
米金融緩和はいつまで続くのか?

「アリババ集団」ジャック・マ会長を歓待するNYSE                               photo Getty Images

ダラス連邦準備銀行のリチャード・フィッシャー総裁は19日の米テレビインタビューで、中国最大の電子商取引事業者「アリババ集団」のニューヨーク証券取引所(NYSE)上場に関連して、ユーモアたっぷりに米金融政策に対する警鐘を鳴らした。

連銀総裁が「行き過ぎの兆候」と表明

「(米国株は)2009年3月のボトムから、2.5倍の高さに上昇した」「(それゆえ、今は新規上場に)良いタイミングだ。(アリババのジャック・マ会長は、このタイミングをうまく利用した)利口な奴(スマート・ガイ)だ」などと指摘する一方、自らも投票権を持つ連邦準備理事会(FRB)の金融政策について「相場がこうなるのを支えてきた」「私は金融資本市場には行き過ぎの兆候があると強く感じる」などと表明したのだ。

アリババが、いきなり名だたる米国のIT企業を上回る時価総額を獲得できたのは、米国株の過熱相場に乗じた結果で、FRBにその責任があるといわんばかりだった。
フィッシャー総裁は一言居士だ。FRBに早期の段階的引き締め開始を迫ってきただけに、このところの株式市場のお祭り騒ぎを黙ってみていられなかったのだろう。

しかし、FRBの金融緩和に乗じてお祭り騒ぎを演じているという点では、日本株も同じだ。騒ぎはいつまで続くのか、浮かれているだけでよいのか、フィッシャー発言は検証の格好の機会を提供している。

「アリババ株」が相場全体を活気づける場面も

まず、フィッシャー総裁が苛立ちを隠さなかった米国株相場の動きをおさらいしておこう。ニューヨーク・ダウ(工業株30種平均)は19日で5日続伸。前日比13ドル75セント高の1万7279ドル74セントで取引を終えた。5日間の合計の上げ幅は292ドル。しかも、後半の3日間は連続して過去最高値を更新した。

19日はスコットランドの英国からの独立が回避された日だ。このため、市場では、冷戦後、イスラム諸国やウクライナなどで大きな混乱を招いている宗教や民族に端を発したテロや独立の問題の欧州への波及が防がれたと好感する買いが多かったという。