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2014年09月24日(水) 安西洋之

日本の中小・ベンチャー起業は何を目指せば良いのか? 公私混同を推奨する『ほぼ日刊イトイ新聞』に学ぶ

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著者の安西洋之氏

ミラノ在住のビジネスプランナー・安西洋之氏は、米国、イタリア、ドイツ、フランス、英国、日本の元気な中小・ベンチャー企業にインタビューを重ねて『世界の伸びている中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』(クロスメディア・パブリッシング)を上梓した。本書では、「海外には、日本で知られていない面白いビジネスがたくさんある!」ということで、海外の事例を中心に紹介されいてるが、日本にも面白い中小・ベンチャー企業はたくさんある。安西氏は「一般に、日本の起業は何かをスタートする時に前例や周囲を意識しすぎる傾向にある」と実感を述べ、「『面白い』を『自分の感覚として信じて前進する』と定義し、それを実践している人」を本書で紹介している。その人のひとりが糸井重里氏。安西氏がインタビューをして、分析した糸井重里氏が率いる株式会社東京糸井重里事務所の「成長に重要な3つの鍵」を本書より抜粋してお届けする。

コピーライターとして活躍している糸井重里氏が率いる株式会社東京糸井重里事務所は、1998年からウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」(略称「ほぼ日」)を運営しています。月間平均訪問者数は約117万人。あえて読者層を絞ることはせず、サイトで広告収入を得ることもしないそうです。

日々更新されストックされない(しかし、本にはなる)糸井氏自身の「コラムのようなもの」や様々な分野の人の対談など、ひたすら自前のコンテンツを作り上げることに集中し、手帳やTシャツ等のオンライン雑貨販売で売り上げをあげています。

10年以上続いている『ほぼ日手帳』は2012年、提携店のロフトを含み48万部の販売を記録しました。年間約30億円の売り上げで従業員は60人前後の同社は、業界他社と比べて収益の高さを誇っています。

通り一遍でいかない仕事は公私混同で突破する

糸井氏が盛んに強調することとは、「公私混同」です。もちろん会社のお金をくすねろというのではありません。人はそもそも公私に分けることはできないのだから、あえて分ける習慣を放棄せよということです。

ふと公園で聞いた見知らぬおじいさんの苦労話にジーンとくることに、それが仕事かどうかは関係ありません。コンテンツ制作者としての公的な自分としては涙をおさえ、私的な自分としては目に涙をためる、そんなことは不可能です。

したがって、読者も一人の個人として隣人であるかのように話しかけます。ここにビジネスのエッセンスがあるという意味での「公私混同」になります。

世界の伸びている中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?
安西洋之著
(1,706円,クロスメディア・パブリッシング

「著者はマルちゃんのラーメンがメキシコで売れていることを教えてくれた人 この人が書くものは面白い。」糸井重里氏(ほぼ日刊イトイ新聞)推薦!
世界の伸びている中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?
海外には、日本で知られていない面白いビジネスがたくさんある!
米国、イタリア、ドイツ、フランス、英国、日本の元気な中小・ベンチャー企業に聞きました。「成熟市場で勝ち残り稼ぐ知恵とは?」
国や文化の違いは障害ではなく商売のヒント! 日本企業のムダな敗北感は無用!?
本書は、中小・ベンチャー企業の経営、マーケティング、海外事業展開を担当する方にとって必須の情報を盛り込んでいます。
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