[ボクシング]
杉浦大介「メイウェザー、2015年の対戦相手は?」

MGMグランドガーデンに再び火が灯るのは来年5月か9月。メイウェザーは1年後まで休養する可能性も示唆している。

 今年5月以来のダイレクト・リマッチとなった9月13日のマルコス・マイダナ戦で、無敗の5階級制覇王者フロイド・メイウェザーは3-0の判定勝ちを飾った。勝敗自体は文句のないもの。ただ、そのパフォーマンスに全盛期の輝きを見なかったファンは少なくないのではないか。

 デヴュー以来無敗の47連勝(26KO)を続けてきたスピードスターも、いつの間にか37歳。現役生活の終盤に差し掛かっていることは間違いなく、衰えも少なからず感じられるようになってきた。今後は1戦1戦で、これまで以上の苦戦を余儀なくされても不思議はない。

 それでは、来年5月か9月に予定される次戦の相手はいったい誰が務めることになるのか。6人の候補選手を挙げ、その可能性を探っていきたい。

世紀の一戦、障害は放映局

マニー・パッキャオ(フィリピン/WBO世界ウェルター級王者/56勝(38KO)5敗2分)

「これから陣営と話し合って将来のことを考える。もしもパッキャオ戦の話が出てくるなら、実現させようじゃないか」
 マイダナ再戦直後のリング上で、メイウェザーはそう語ってファン、関係者を驚かせた。これまでパッキャオの名前が出るたび、即座に“最終決戦”の可能性を打ち消すことが多かった無敗王者が、これだけ前向きのコメントを残したのは初めてだったかもしれない。

 メガケーブル局Showtimeがメイウェザーと6戦契約を結んで以降、昨年9月のサウル・“カネロ”アルバレス戦こそ爆発的な興行的成功を収めたものの、他の2戦ではPPV売り上げも不振に終わってきた。今回のマイダナ再戦でも成功の基準とされる100万件には届かないことが確実。そんな状況下で迎える次の試合では、Showtimeはインパクトのある対戦相手を用意する必要がある。

全世界待望のパッキャオ戦が今度こそ実現するか。

 そして、その相手として、もう約5年間も激突が望まれてきた“戦わぬ宿敵”パッキャオ以上の選手はいない。
 ここしばらくPPVが売れなくなったのはパッキャオも同じだけに、ここでの対戦はどちらにとっても理に適う。プロモーターの違い、メイウェザーとボブ・アラム(パッキャオのプロモーター)の長年の因縁といった障害を乗り越え、ここでついに“スーパー・スターウォーズ”は成立するのか?

 ただ、最大の問題はテレビ局だ。メイウェザーがShowtimeと独占契約を結んでいる一方で、パッキャオと所属のトップランク社はHBOに義理堅い。2002年のレノックス・ルイス対マイク・タイソン戦同様、2大プレミアケーブル局が共同で番組を作るのが唯一の道になるが、それを現実的と考える関係者は少ない。ビジネス的な大成功は依然として約束され、ファンも大喜びするカードだけに、何とか奇跡の逆転で実現を期待したいが……。