アップルの電子決済参入に対抗し「グーグルがイーベイ買収」の噂は本当か?
〔PHOTO〕gettyimages

9月12日(現地時間)、「グーグルがイーベイの買収を狙っている」との噂が米国の証券業界を吹き抜けた。イーベイのアマンダ・ミラー広報担当は「そのような交渉はない」と真っ向から否定したが、同社の株価は急上昇した。多くのアナリストが、そのような可能性は低いと言及しているにもかかわらず、アップルの脅威が背景にあるこの噂は「必ずしも否定できない」と評価されている。

9兆円の巨額買収に踊る米証券筋

この噂は「グーグルがイーベイの株式40%を購入する動きがある」というもの。成立すれば、一株68ドル総額850億ドル(約9.1兆円)という巨額になる。これは現在、通信業界最大手AT&Tが買収交渉を進めているディレクTV(米衛星放送1位)の2倍近い高額だ。

あまりの金額に多くのアナリストは「にわかに信じがたい」と噂の真実性を疑った。ただ、一方では「まったく否定はできない」との意見も飛び交った。グーグルは業績が好調で内部留保金も豊富、株価も高いので株式交換と現金の組み合わせであれば、850億ドルといえども資金に困ることはない。

しかし、なぜグーグルがイーベイを狙うのだろうか。多くのアナリストは、9月9日に発表されたiPhone6への対抗策だと分析する。新端末では大型ディスプレーや高精細なカメラなどと並んで、NFC(Near Field Communication、短距離通信機能)を使った電子決済サービス「Apple Pay」が搭載された。

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Apple Payは、日本でおなじみのお財布携帯機能。米国でも以前からGoogle WalletやSoftcard(旧ISIS)など携帯決済は取り組まれてきたが、ほとんど普及していない。しかし、携帯端末最大手のアップルがApple Payを出したことにより、「米国でおサイフ携帯が本格普及するのではないか」との観測がある。

グーグルはイーベイを買収し、同社の電子決済ペイパル(Paypal)サービスをAndroid/Google Walletに統合することを狙った---というのがイーベイ買収の有力な目的と考えられた。ペイパルは最も広く利用されている電子決済システムで、Apple Pay潰しには最適のサービスといえる。

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