「身近の気になる出来事に対して、キャンペーンを立ち上げてほしい」---3年目を迎えたChange.org日本代表・ハリス鈴木絵美インタビュー
Change.org日本代表・ハリス鈴木絵美氏

世界中で7500万人以上が参加する世界最大のオンライン署名プラットフォーム「Change.org(チェンジ・ドット・オーグ)」。2007年の設立以来、世界中でキャンペーンがおこなわれている。現在、18ヵ国にオフィスがあり、150名ほどのスタッフで運営している。

2012年夏に日本版が立ち上がり、この2年でユーザー数は50万人を突破した。今回、チェンジ・ドット・オーグ日本代表を務めるハリス鈴木絵美氏に、これまでの成果や今後の課題、さらなる可能性などを振り返ってもらった。(聞き手:佐藤慶一)

キャンペーンを通じた問題の可視化には意味がある

---日本版が立ち上がり、2年が経ちました。50万人以上のユーザーが利用する現状をどのように捉えていますか?

2012年夏のスタート以来、2013年春に10万人(インフォグラフィックを制作)、2014年1月に25万人を突破し、この8月にはユーザーが50万人を超えました。チェンジ・ドット・オーグがアジアに進出すると聞いて手を挙げ、なにもデータがないゼロの状況から日本版を立ち上げ、1年目はとにかく手探りで一つひとつのキャンペーンを発信していましたね。

1年目に、ロンドン五輪のサッカー日本代表におけるフライトの差別待遇に対するキャンペーンバイオリニスト・堀米ゆず子さんのバイオリン無償返却を求めるキャンペーンなどがあり、去年の夏には、「はだしのゲン」を松江市内の小中学校図書館で子どもたちが自由に読めるように戻してほしいというキャンペーンがありました。このことで、大きくチェンジ・ドット・オーグの認知が上がったのです。

特に「はだしのゲン」のキャンペーンは、2週間で2万人以上の署名が集まり、マスメディアにも取り上げられました。今年に入ってからも、東京都議会のヤジ問題芸術家・ろくでなし子さんの釈放を求めるものなど、話題性のあるキャンペーンが成功しています。

---これまで数々の成功事例が出ていますが、印象的だったキャンペーンはどれでしょうか?

「すごかった」と言えるのは、都議会のヤジのキャンペーンです。立ち上げてすぐに5000、1日で4万、3日後には9万を超えるほどの署名が集まりました。日本のキャンペーンで、これほどまでにバイラル(口コミ)で広まったものはなかったです。

小さなキャンペーンでも、ひとりの人生を変えるようなものは印象に残っています。たとえば、ろくでなし子さんの釈放を求めるキャンペーンは、「釈放されるか、されないか」という2択なので、結果がわかりやすかったです。彼女は署名してくれた人たちに「ありがとう」とフェイスブックに投稿していたり、まさに人生を変えるようなキャンペーンとなりました。

この仕事のやりがいのひとつは、キャンペーンが成功したときの「気持ちよさ」です。一方で、必ずしも成功しなくても、発信者がなにか得ることができたら、それも意味があると思っています。課題意識に共感する人の多さに気づくだけでも、キャンペーンをする価値があると感じます。

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