消費税増税見直し、規制改革、TPPはどうなる!?安倍政権の経済政策を左右する4人の「実力」

内閣改造と自民党役員人事が終わり、第2次安倍改造内閣がスタートした。経済政策との関係で今回の人事をみると、どう評価できるか。鍵を握るのは、党の谷垣禎一幹事長と稲田朋美政調会長、そして西川公也農林水産相、塩崎恭久厚生労働相の4人だ。

まず幹事長である。

谷垣は小泉純一郎政権で長く財務相を務め、党内でもっとも強硬な増税論者として知られている。2006年に自民党総裁選に出馬した時も消費税10%への引き上げを公約に掲げていた(http://www.47news.jp/CN/200607/CN2006072701002943.html)。いわば「ミスター消費税10%」と言っていい。

そんな谷垣を幹事長に指名したのだから、安倍晋三首相は来年10月の消費税引き上げは予定通り、断行するつもりではないかと思われるかもしれない。だが、私の見立ては違う。安倍は谷垣とのガチンコ勝負に持ち込んで消費税の扱いを決めるつもりなのだ。

「増税論者」谷垣を幹事長に据えた理由

マスコミでは谷垣が増税論者だから、増税するとき党内の慎重論を抑えこむ役割を担うのでは、という見方も流れた。これは話が逆だ。増税を見送るときに、安倍は谷垣こそ口説き落とせば、党内の増税論者を抑え込めるのだ。

「あの谷垣さえも安倍の増税見送り決断に賛成した」となれば、それ以上、増税をごり押しする政治的な勢いはそがれてしまう。安倍にとっては、増税見送りに最大のハードルになる谷垣を幹事長に据えたことで、谷垣を口説けるかどうかが勝負の分かれ目になる。あえて、そういう大一番の舞台を作ったとみるべきなのだ。

消費税引き上げを目指す財務省からみると、谷垣が幹事長に収まったのは一見、有利なように見えて、実は頭を抱えてしまう面がある。なぜかといえば、財務省の強みは「政権の要路」(重要な役職者を指す霞が関の隠語)に対して圧倒的な絨毯爆撃を繰り返す組織力にあるからだ。

具体的に言えば、財務大臣はもちろん幹事長、政調会長、各派閥の領袖クラスなどに増税を説得し、それを仕上げたうえで中堅議員やマスコミ、評論家に至るまでアメ(マスコミなら特ダネ、議員なら選挙区への予算配分)とムチ(取材拒否、予算のゼロ査定)を使い分けて応援団に仕立てあげるのだ。