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「乳がん診断」は来年から実用化 血液検査で「がん」診断 こんなことまで、すぐ分かる!
採血するだけで、13種類ものがんの早期発見が可能になる〔PHOTO〕gettyimages

レントゲンなど面倒な検査はいらない。たった1滴の血液だけで、ごく早期のがんでも発見できるようになるという。見つかったときには手遅れ—そんな悲劇は、もう起こらなくなるかもしれない。

1時間で結果が出る

たった1滴の血液から、13種類ものがんを早期に発見できる—これまでの常識を覆す、画期的な検査方法が誕生した。

「血液中に存在する『マイクロRNA(以下、miRNA)』という物質を分析することで、これまでの検査では難しかった早期のがんを簡単に見つけられるようになります。患者さんの身体的な負担が減るだけでなく、精度も高い。将来的には、30マイクロリットル、1滴半ほどの血液があれば検査が可能になるでしょう」

本プロジェクトの研究開発責任者を務める、国立がん研究センター(以下、がんセンター)研究所分子細胞治療研究分野・分野長の落谷孝広氏はこう言う。

この検査は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、がんセンターや、企業、大学などの機関が協力して開発が進められるもの。約79億円もの国費が投入された「大型国家プロジェクト」なのだ。

これによって、「がん検診」も大きく変わる。

現在、厚労省が推奨しているがん検診では、胃がん・肺がんならレントゲン検査、大腸がんは便潜血、乳がんはマンモグラフィなど、それぞれのがんについて検査を行わなければならず、身体への負担も大きい。さらに言えば、これらの検査には、知られていない「弊害」も多い。医学博士で新潟大学名誉教授の岡田正彦氏はこんな指摘をする。