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朝日新聞の罪と罰第1部 川村二郎(元「週刊朝日」編集長)×河内孝(元毎日新聞常務) 「嘘つき」の話をタレ流し、反日運動に火をつけた
18日、訪韓したローマ法王に慰安婦を引き合わせた朴槿惠大統領〔PHOTO〕gettyimages

慰安婦に関する嘘だらけの報道をタレ流し続けた朝日新聞。国際社会における日本の信用を傷つけた罪は限りなく重いが、謝罪の言葉一つない。その傲慢体質に、愛想を尽かす人たちが続出している。

ケリはまだついていない

河内 8月5日付の朝日新聞による慰安婦報道の検証記事が、メディア界のみならず、全国民を巻き込んで大きな議論を呼んでいます。'80年代から'90年代にかけて、朝日新聞は「日本軍が強制的に慰安婦を狩り集めた」という内容の報道を行ってきました。

しかしその後、証言を行った吉田清治氏が話を作っていたことが判明しました。最初の誤報から30年以上もたった今になって、朝日は吉田証言に関する記事を誤報だと認めて、取り消すことになったのです。

川村 朝日は最近になって他メディアからの追及が厳しくなって追いつめられ、詰め腹を切らされたという形でしょう。いかにもあわてて訂正しましたという感じで、みっともないですね。

とくに編集担当役員の杉浦信之氏が一面に書いた文章は読むに堪えませんでした。回りくどい自己弁護ばかりで、なにが言いたいのかさっぱり頭に入ってこない。こんなに歯切れの悪い文章を「記者の頭領」が書いてはいけません。

河内 検証報道が出て数日して、新聞社のOBたちが集まる日比谷の日本記者クラブに行きました。すると年配の元記者たちが次から次へとやってきて、朝日の記事のコピーを取っていくんです。

それだけ業界関係者の関心が高く、話題になっているということがわかりましたが、もう一つ明らかになったことは「朝日新聞を自宅で取っている人がそれだけ少ない」ということですね……。

川村 今回の記事が出てから、支局や販売店にまで抗議の電話がかかってきている。本社には右翼の街宣車が来るというので、ガードマンを増員したり、築地署に来てもらったりしている。さっさと謝ればすむことです。

河内 今のタイミングで、検証に踏み切ったのは、経営判断もあると思う。朝日が深刻な部数減少に直面していることとも関係があるのでしょう。朝日の公称発行部数は760万部ですが、ここ十数年ずっと右肩下がりで、毎年のように10万部単位で部数を落としている。慰安婦報道の問題を放置していると、朝日バッシングが過熱し、不買運動が広がる可能性もあった。それを懸念して、この時点で慰安婦問題とケリをつけようとしたのでしょう。

川村 しかし、これではとてもケリをつけられたとはいえないでしょう。東大出のエリートが中心の朝日は、ケンカの作法をわかっていませんね。

今回の検証記事は、吉田証言の他に、'91年に植村隆記者が書いた従軍慰安婦のインタビュー記事についても取り上げていますが、こちらについては「捏造はなかった」の一点張りです。

しかし今、自分がデスクの立場になったと想像してこの記事を読んでみると、明らかに取材不足の内容です。取材が充分でなく、それが原因で反論や批判が寄せられたなら、取るべき態度は二つでしょう。徹底的に論戦をくり広げるか、潔く誤りを認めて謝罪するかです。

ところが朝日は、ひたすら嵐が去るのをやり過ごそうと逃げ回っている感じです。挙げ句の果てに「朝日以外の新聞も吉田証言を取り上げていました」などと、他紙にも責任を負わせようとしている。他も書いたから、自社の罪が軽くなるといわんばかりです。朝日は「慰安婦を雇ったのは日本だけではない」と発言した橋下徹・大阪市長を批判しましたが、同じ穴のムジナですよ。

河内 リベラルであることを自任している朝日は、すぐに「女性の人権」とか「戦争の悲惨さ」といった言葉を持ち出してきます。しかし、事の本質は「嘘つきの話を信じて、間違った記事を書いてしまった」という一点に尽きるんです。

朝日新聞は'89年に、サンゴ写真捏造事件というのを起こしています。朝日のカメラマンが自分で沖縄のサンゴに傷をつけて写真を撮り、日本人のモラル低下を嘆く内容の記事を書いたという事件で、当時の一柳東一郎社長は引責辞任に追い込まれました。

慰安婦報道は間違った歴史認識を日本人や韓国人をはじめ世界中の人々に植え付けて、いまなお続く不毛な反日運動を勢いづかせたという意味で、サンゴ事件よりずっと深刻な問題です。木村伊量社長の進退にかかわる話に発展してもおかしくありません。

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