「従軍慰安婦」記事を30年たって取り消し 日本人を貶めた朝日新聞の大罪 韓国にいいように利用された責任を、どうするつもりか

2014年09月01日(月) 週刊現代

週刊現代経済の死角

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「社内でも、あの頃書かれた一連の記事は間違いだらけだったというのは、周知の事実でした。しかし、リベラルを自任する朝日のポリシーの根幹にかかわる話だったので、誰も正面切って記事の信憑性を検証しようとはしませんでした。まさに臭いものには蓋という感じですよ」(前出の社会部記者)

今回の慰安婦問題検証記事で、朝日は16本の記事を事実でなかったと認めた。その内容は、文筆家である吉田清治氏('00年に死去)による証言に基づくもの。'82年に、吉田氏の「済州島で200人の若い朝鮮人女性を『狩り出した』」という講演の内容を鵜呑みにし、そのまま記事にしたのが最初の誤報である。以後何年にもわたって朝日は吉田証言を事実として報じたが、その後の調査で話は吉田氏の創作であることが判明し、当人もそれを認めている。

これまで朝日が吉田証言を事実として報じてきたことの罪は重い。なぜならまったくの事実無根だった「ホラ話」が「朝日新聞のお墨付き」を得ることで、歴史的事実として世界に広まって、韓国に不当な日本批判の材料を与えてしまったからだ。

日韓の歴史を歪めた

例えば、'96年の国連人権委員会「女性への暴力特別報告」には、日本の従軍慰安婦に関する附属文書(通称クマラスワミ報告)がある。その文書では「軍の強制による慰安婦の徴集があった」という吉田証言が有力な証拠の一つに挙げられている。また、吉田氏の話は米国下院の対日謝罪要求決議案でも証拠として採用されているのだ。

吉田氏はすでに死去しているが、今になって「彼の話はウソでした」と言われても、朝日の記事によって貶められた日本の「悪評」が帳消しになるわけではない。一連の誤報で国際世論も韓国びいきに傾いた。そのような趨勢のなかで'93年には河野談話が発表されたが、この談話は現在においても、韓国や国際社会が日本の戦争犯罪を批判するときの根幹になっている。

また、'92年の韓国政府による慰安婦実態調査報告書においても吉田氏の著書が証拠採用され、韓国はいまだ修正を行っていない。

つまり、度重なる誤報にきちんと向き合わず、訂正を行わなかった朝日の怠慢は、韓国の反日感情を高めた挙げ句、謂れなき日本叩きのための「武器」まで与えてしまったのである。朝日の誤報以降、日韓の歴史が歪められたとも言える。

もう一点、今回の検証の柱になっているのは、社会部の植村隆元記者による従軍慰安婦証言の報道だ。植村氏は'91年8月、韓国メディアに先駆けて、初めて元慰安婦の証言を記事にした。

だが植村氏の義母は韓国人で、元慰安婦の裁判を支援する団体の幹部を務めていたため、証言記事は義母との関係を利用して書かれており、事実関係を歪曲した捏造ではないかという批判を浴びてきた。

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