「講座:ビジネスに役立つ世界経済」
【第56回】 「消費税ショック」から脱却しつつあるイギリス

イギリス政府は2011年1月より、VAT(付加価値税)を従来の17.5%から20%に引き上げた〔PHOTO〕gettyimages

消費税率引き上げ後の景気動向はどうなるか

いま、日本経済で最もホットなニュースは、4月の消費税率引き上げ後の景気動向である。今年4-6月期の実質GDP成長率は季調済前期比年率で-6.8%と大幅減を記録したが、これが1-3月期の駆け込み需要増の反動で7-9月期には景気は大きく好転するのか、それとも消費税率引き上げが実質所得を減少させたことによる景気後退で7-9月期も依然として景気は低迷するのか、という点が議論の対象となっている。

どちらの考え方が正しいかは、12月に安倍首相が判断するといわれる来年10月からの消費税率再引き上げの是非にもかかわる重要な話であるが、そう簡単には決着はつきそうにはない。

そこで、今回はその議論の参考になりうる話をしたい。すなわち、現在の日本と比較的近い経済環境の下で実施された、2011年1月からのイギリスの消費税率引き上げの影響を振り返えってみることにしたい。

ただし、実は、同様の議論はすでに、昨年10月3日のコラム(「講座ビジネスに役立つ世界経済 第20回 日本経済に先行するイギリス経済」)で言及している。だが、その後のイギリス経済が執筆当時に筆者が考えていた状況とは異なる経路を辿っていることもあり、再び、この話を取り上げたいと考えた次第である。

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