能力と意欲のある若者は、早くアジアへ出ていけ! ~ハーバード・アジア国際学生会議で叫ぶ

2014年08月27日(水) 田村 耕太郎
HPAIR2014トップページより

日本にいればいるほど価値が下がる

シンガポールからスカイプで、東京の前途ある日本の大学生たちに全力で叫んだ。「君たちは東京で何をやっているんだ?! 日本にいればいるほどアジアで戦えなくなるぞ!」と。

誰にでもこんなことを叫ぶわけではない。場所はハーバード大学が毎年アジアの都市で開催している、世界最大規模の学生の国際会議・HPAIR(Harvard Project for Asia and International Relations)。「学生版ダボス会議」と言われるものだ。

今年は9年ぶりに東京で開催され、慶應義塾大学がホストを勝ち取り、バイリンガルの慶大生を中心に準備が進められた。この国際会議の参加費は475ドル(約5万円)で、学生にとっては決して安くない。エッセイによる選抜試験もある。しかも会議は全編英語で、日本語でも簡単ではない深い議論が展開される。さらに開催時期は8月22日から26日で夏休み終盤の週末だ。

この国際会議にエッセイを書いて受験して、選出されて5万円を払い、週末をつぶして参加している日本の学生たちには、「それだけの能力と意欲があるなら早く日本から出て行け!」と言わなければならないと思っていた。

学生側も英語で世界中から集まった学生や識者と議論することは大変だが、私たち登壇する側もなかなか大変だ。前途ある世界中の優秀な若者に下手なことは言えない。私は彼らにどう思われてもいいが、彼らの大切な時間に彼らにとって学びになる貢献ができなかったら、非常に残念で申し訳ないと思う。




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田村 耕太郎

(たむら・こうたろう) 前参議院議員。エール大学上席研究員、ハーバード大学研究員などを経て、世界で最も多くのノーベル賞受賞者を輩出したシンクタンク「ランド研究所」で唯一の日本人研究員を務めた。
国立シンガポール大学公共政策大学院名誉顧問、新日本海新聞社取締役東京支社長。
1963年生まれ。早稲田大学卒業、慶応義塾大学大学院修了(MBA取得)。デューク大学ロースクール修了(法学修士)、エール大学大学院修了(経済学修士)、オックスフォード大学上級管理者養成プログラム修了、ハーバード大学ケネディスクール危機管理プログラム修了、スタンフォード大学ビジネススクールEコマースプログラム修了、東京大学EMP修了。
2002年から10年まで参議院議員を務めた間、内閣府大臣政務官(経済財政、金融、再チャレンジ担当)、参議院国土交通委員長などを歴任。
シンガポールの国父リー・クアンユー氏との親交を始め、欧米やインドの政治家、富豪、グローバル企業経営者たちに幅広い人脈を持つ。世界の政治、金融、研究の第一線で戦い続けてきた数少ない日本人の一人。
2014年8月、シンガポールにアジアの地政学リスクを分析するシンクタンク「日本戦略情報機構(JII)」を設立。また、国立シンガポール大学(NUS)リー・クワンユー公共政策大学院の兼任教授に就任し、日本の政府関係者やビジネスリーダーに向けたアジア地政学研修を同校教授陣とともに実施する。
著書に『君に、世界との戦い方を教えよう 「グローバルの覇者をめざす教育」の最前線から』などがある。