FRB議長「金利引き上げ前倒し」発言の正しい読み方
イエレンFRB議長とドラギECB総裁                  photo Getty Images

8月下旬、カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウムの場で、注目のFRBイエレン議長が講演を行った。同氏の講演内容には特に目新しい要素は観られないものの、緩和策解除の時期が早まる可能性に言及した。

金融市場の参加者は、「イエレン議長が、金利引き上げが前倒しになる可能性を認めた」と解釈したようだ。ジャクソンホールで講演の後、為替市場では、米国の金利上昇を持越して、ドルが買われ強含みの展開になっている。

一方、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は、欧州圏の景気低迷を理由に量的緩和策の実施を示唆する発言を行った。そう発言自体は予想内出会ったものの、為替市場ではユーロが売られやすい地合いになっている。

イエレン議長の講演内容

足許で、世界の金融市場参加者の最も注目するイベントは、間違いなく、米国のFRBの金利引き上げの時期だ。今のところ、今年の10月に金融緩和策第3弾(QE3)が終了し、向こう一年以内に金利が引き上げられるとの見方が有力だ。

その時期を予測するために、FRBイエレン議長の見方が重要であることは言うまでもない。多くの投資家が注目していた同市の講演は実に淡々とした内容で、目新しいポイントは殆ど見当たらなかった。

「予想以上に労働市場の回復が進めば、金利引き上げを前倒しで行う」一方、「労働市場の回復が遅れると金利引き上げは難しい」という趣旨の発言だった。それは、同氏がこれまで取ってきたスタンスと何も変わっていない。

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