エコノミストを疑え!何が何でも「消費増税の影響は軽微」と言いたい彼らの予測は当たらない

2014年08月18日(月) 高橋 洋一
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このように、エコノミストたちの「想定内」はいつの時点の予測かをはっきりさせないと、あやしい。直前なら、誰でも当たるだろう。エコノミストたちの真価は、直前ではなく、かなり前に当たる予測ができるかどうかにかかっている。

そこで、ESPフォーキャスト調査が、3か月後の実質GDP成長率をどの程度当てているかを、過去のデータ(→こちら)から考えてみよう。エコノミストたちの3か月先の予測力はどうなのかは関心が高い。というのも、11月17日に1次速報、12月8日に2次速報が公表される予定の7-9月期の実質GDP成長率がどうなるかは、12月に政府が10%への消費増税を決定するにあたり、きわめて重要だからだ。

ちなみに、7-9月期の実質GDP成長率について、8月のESPフォーキャスト調査のフォーキャスターの平均は4.08%とかなり反発すると予測している。

データを分析すると、エコノミストの3か月先の予測力はきわめて低い。下図は、3か月前の予測と実績がどうなっていたかを示す図だ。予測力が高ければ、ゼロのあたりに大きな山ができて両脇は低い山のような形になるが、この図ではほぼ台形のような感じだ。

要するに、エコノミストたちの予測は、上にも下にも大きく、かつ万遍なく外している。若干の統計処理をすると、7割は当たらないと考えたほうがいい。

データの中には、リーマン・ショックも東日本大震災もあったので、ちょっと過酷な時期だったかもしれないが、エコノミストという商売は経済予測が当たってナンボの世界だ。それにもかかわらず、この程度の予測力ではプロの名前がすたるというものだ。

これまでのエコノミストの低打率を考えれば、7-9月期の実質GDP成長率が4%というのは当たらないと考えたほうがいいだろう。ただもちろん、これは平均の話であり、個々のエコノミストでは打率の高い人もまれにいるかもしれない。

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