野球
二宮清純「星野伸之、“持たざる者”の知恵」

 済美・安樂智大投手、前橋育英・高橋光成投手、浦和学院・小島和哉投手など評判の好投手が地区予選で姿を消した今夏の甲子園ですが、個性的なピッチャーはたくさんいます。そのひとりが東海大四の西嶋亮太投手です。

 西嶋投手は身長168センチ、体重59キロと華奢な体型ながら、南北海道大会では準決勝でノーヒットノーラン(6回参考記録)、決勝で3安打完封勝利をあげるなど安定感は抜群です。主な武器は130キロ台中盤のストレートと切れのいいスライダーですが、時折投げるスローカーブも有効に機能していました。本人は「打者の目線を上げる」目的で使っているようです。

 5安打1失点で完投勝利をあげた初戦の九州国際大付戦でも、このスローカーブを披露しました。度胸の方も一流のようです。

 ところでスローカーブと言えば、真っ先に思い浮かぶのがオリックスなどで活躍した、こちらも北海道出身の星野伸之さんです。現在はオリックスの1軍投手コーチを務めています。

 現役時代、星野さんは“遅球王”の異名をとりました。本人には、ありがたくないニックネームだったようです。