HONZ現代ビジネス
2014年08月10日(日)

『30歳で400億円の負債を抱えた僕が、もう一度、起業を決意した理由』

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レビュー:堀江 貴文

本文にも帯にも私が登場しているが、後輩的経営者の杉ちゃんの本。つい最近仕事でも絡むことになったのだけど、いつもは夜の街で会って遊ぶ関係だが、リーマン・ショックの煽りを食って上場していた彼の会社が潰れた時まではそんなに親しいわけでもなかった。

本文にもあるが、丁度同い年の経営者である野尻佳孝達と飲んでいた時に彼の会社が潰れたというニュースが流れてきた。酔った勢いもあったと思うが、違う理由で会社を追われていて刑事被告人の立場だった私の境遇もあって何とか励ましてやりたいと思ったのである。

しかし、不動産業はその事業の性質から言って多額の借入に依存せざるを得ない。普通の物件は利回りはせいぜい数7-8%程度である。もちろん、特殊な競売物件とか発展途上国の物件は違うが、今の日本ではせいぜいその程度。銀行借入などを利用してレバレッジを効かせて都心の物件を開発するデベロッパーという業態だったからリーマン・ショックのような一大金融イベントがおきればひとたまりもない。

彼の会社だけではなく、沢山の上場企業が泡と消えていった。脇が甘かったのも確かだろう。私の場合は、借入に頼らずエクイティ・ファイナンスだけでやっていたので、会社が事件に巻き込まれて株価が大暴落しても会社は無事存続することが出来た。しかし彼の場合はそうではなかったのである。。

会社が潰れたくらい何なんだ、と。私は民事訴訟も背負っており、今後の刑事裁判の行方次第ではすべての資産を失ってさらに膨大な負債を負ってしまうかもしれない。会社が潰れようが自己破産しようが数年もすれば復活は可能だ。私の場合は舵取りを間違えば復活すら難しいかもしれない。そしてその後収監されるかもしれない(実際、された)、そんな私に比べれば君はまだ若いし幾らでも復活のチャンスはある。過去の事はさっぱり忘れて再出発できると、私は確信していた。心の底からそう思ったから本音で励ました、というよりは本音を伝えただけだったのである。

次ページ それから、彼と交流することが多…
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