ときど『東大卒プロゲーマー』【第3回】1日最低8時間はゲーム=仕事をしている

※『東大卒プロゲーマーー理論は結局、情熱にかなわない』(PHP新書)より抜粋

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誰がナンバーワンか?

そう、格ゲーの世界には、カリスマがいる。

たった1、2年ごとき成果をあげるだけでは、カリスマとは呼ばれない。息長く、継続して活躍できる格闘ゲームだからこそ、「勝ち続ける」プレイヤーが現れるのだ。常人は、世界中から次々にライバルが台頭してくるこの世界で、長く勝ち続けることができない。

目を疑うような高等技術を連発し、彼の試合を見逃したくないと願う無数の「信者」を生み出す、カリスマ・プレイヤー。彼らに注がれる視線は、超一流アスリートに注がれるそれと同じである。その代表格が、「ウメハラ」こと梅原大吾選手だろう。

2010年8月には、「世界で最も長く賞金を稼いでいるプロゲーマー」としてギネスに認定された、生きる伝説だ。海外におけるニックネームは「The Beast(野獣)」。同じ「マッドキャッツ」のチームメイトである彼のことは、本書でも後に詳しく語ることになる。

ウメさん(僕は彼をこう呼んでいる)のようなカリスマ・プレイヤーは存在するものの、格ゲープレイヤーにはしかし、統一的なランキングが存在しない。つまり、「誰が一番強いのか」「誰が一番ファンを魅了しているのか」、その答えは、誰にもわからないのである。

プロアマ問わず誰もが国内外で行われている試合のなかから出たいものに出て、自由に闘い、勝ったり負けたりする。何万、何十万という人たちがその試合をオンラインで観戦して、あいつは強いとか、あいつは勝ったけれど試合がつまらないとか、さかんに感想を語り合う。そこには、「2013年の王者は○○」といったオリンピックの金メダル的な絶対評価はないのである。

ときど著
『東大卒プロゲーマー論理は結局、情熱にかなわない』
PHP研究所/760円+税


初めて明かされる「なぜ東大を出てプロゲーマーになったのか」への回答
麻布中学・高校を経て、東京大学理Ⅰに入学。同大学工学部4
年次には、バイオマテリアル研究の成果論文が国際学会でポス
ター賞を受賞――そんなエリート街道まっしぐらの著者が選んだ職
業はなんと、「プロゲーマー」だった。
本書は、ゲーム業界でその名を知らない者はないスタープレー
ヤー「ときど」氏が、ゲームと出会い、とある挫折を経てプロ入りの
決意に至るまでと、さらにプロ入り後、「理論」という最大の武器を
手放すことにした経緯を語り尽した、自省と開眼の書である。
ゲームの攻略方法を勉強や研究に生かして成果を上げてしまう
ほどの優等生に、一体、何が起きたのか---。

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