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メール一本で、みんなにさようなら そのための準備と注意を教えます【第3回】60過ぎたら準備をしよう 大切なのはきちんと決めておくこと

広がりを見せつつあるメールによる最期のお別れ。それを後押しするサービスも次々と誕生している。

なかでも、7月14日、インターネット大手Yahoo!が開始したサービス「Yahoo!エンディング」は、大手が本格的に死後の問題に取り組んだものとして大きな注目を集めている。サービスの立案者であるYahoo!メディアサービスカンパニーの高橋伸介サービスマネージャーは、こう語る。

「Yahoo!エンディングのサービスには、大きくふたつの柱があります。

ひとつは、ご家族が亡くなったとき、どうしたらいいかわからない、という課題を解決するものです。葬儀の手配や見積もりを行う『ヤフーの葬儀手配』や、霊園や墓地などお墓を探すサービスがあります。

もうひとつが、『ヤフーの生前準備』です。これは自分自身の死に備えるもので、Yahoo!エンディングの中核部分になります」

この生前準備サービスでは、あらかじめ利用登録をしておいた人が死去したと確認されると、登録された最大200名の相手に、生前に残しておいたメッセージを発信してくれる。

メッセージは個別に書き込めるため、個人単位で「妻宛」「息子宛」「娘宛」などと分けることもできるし、「家族向け」「会社関係向け」とグループ分けも可能だ。もちろん、全員に同じメッセージを設定しておくこともできる。

「第一に考えたのは安心して使えることです。亡くなってもいないのに、いたずらでメッセージが送信されるようなことがあってはいけません。そこでこのサービスでは公的な書類である火葬許可証で死亡確認を行うこととしました」(高橋氏)

火葬許可証は、遺族か葬儀社が受け取るもの。そのため、このサービスでは提携する葬儀社ネットワークに葬式の手配を依頼することが前提となっている。

家族がYahoo!の専用窓口に電話をすると、提携した葬儀社が火葬許可証を入手し、Yahoo!が本当にその人が亡くなったのか確認できる仕組みだ。

つまり、現状ではYahoo!経由で葬式の手配も申し込まなければこのサービスは利用できないということになる。

「現状では最小のプランとして家族葬をおすすめしていますが、今後は直葬もプランとして提案していきたいと思っています」(高橋氏)

「直葬」とは宗教儀式を一切行わず、家族だけで火葬を執り行うもの。その後、遺骨を引き取らなければ、前号までにお伝えしてきた新しい葬儀「0葬」となる(ただし火葬場の規定によっては遺骨の引き取りが必要なので必ず事前に確認するようにしたい)。