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メール一本で、みんなにさようなら そのための準備と注意を教えます【第1回】徹底コーチ「返信不可」と書くのを忘れないように 何を書くか、誰に送るか、どうやればいいのか

週刊現代 プロフィール

もちろん、いきなり無理に俳句や短歌に挑戦する必要はないが、

・短い文字数で終わらせる

・この世への思いを過剰に盛り込むより、自分が伝えておきたい感謝の気持ちを端的に伝える

・挨拶文の部分は、奇をてらうより、常識的な定型文のほうがよい

というポイントはおさえておきたいところだ。

文芸評論家の清水良典氏(60歳)も実際、典型的な墓は要らないと、マンション形式の永代供養墓を購入しており、葬儀も家族葬にしたいと考えているという。

「たくさんの人に葬儀に参列していただいても、葬儀の連絡やお返しなど、遺された家族は何かと大変な思いをします。それなら生前にメールを用意しておき、それを発送してもらう形にしたいですね」

メールの内容としては、

「生前、たくさんお世話をいただいたご厚意に感謝するとともに、お別れさせていただくという点。また、このメールは自分が生前に書いて用意したものを家族に言付けて送りました、という点は必須になります。ここは型にはまったものと考えてよいでしょう」

と指摘する。つまり、「死後のことについての自分の遺志を明示する」ことだ。こうすれば「メールを送ってくるなんて、不躾な遺族だ」とか「葬儀なし、弔問不要なんて、あそこの家族は手抜きが過ぎる」などと、あとで遺族が無用の非難を受けることを避けられる。

最後に、「このメールには返信しないでください」との一文は絶対必要だ。これを忘れると家族宛てに返信する人が現れ、チェックしなかった家族と行き違いが生じる可能性がある。

さらっと軽く、風のように去る—。ゼロ死時代のお別れには、メールが適している部分が多いようだ。

「週刊現代」2014年8月9日号より