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すべて実名!日本の有名企業50社「これから偉くなる人」はこの人だ!
総力調査トヨタ パナソニック 東芝 ANA 野村證券 キリン 三菱東京UFJ銀行ほか

社内でも取引先でも、付き合う人間を間違えると大変だ。信頼していた人物がある日突然、飛ばされたり、リストラされたり。でも、この人たちは大丈夫。日本の会社を引っ張っていく人がここにいる。

本誌は今回、17業種50社の「出世頭」について徹底調査を行った。すでにある程度のポジションについているが、その地位にとどまらず、ゆくゆくは会社のトップを担いうる人材をピックアップ。その実名をリストにした。各業界の「これから偉くなる人」はどのような人物か。早速紹介していこう。

ドラマ『半沢直樹』でも描かれたように、メガバンクでは合併前の出身行ごとに派閥が形成され、主要ポストを巡ってつばぜり合いが繰り広げられる。

三井住友銀行では'86年入行組の台頭が著しく、旧三井出身の中川堅悟氏と旧住友出身の中島達氏がしのぎを削る。

「ともに両行のエースと言われた人材です。とりわけ、中川氏は現場の経験も豊富で、三井住友銀行全体でも『法人営業のエース』と言われるほど。ウチのトップの条件は、企画部門、法人営業、海外勤務の3部門を経験するのが必須と言われますが、香港支店勤務の経験もある中川氏はすべてを兼ね備えています」(三井住友銀行中堅行員)

銀行業界でネガティブに捉えられがちなのが「出向」だ。ドラマでも半沢直樹は最後、子会社の証券会社へと出向になる。みずほ銀行で「メガバンク初の生え抜き女性役員」に就任した'86年入行の有馬充美氏は、かつてグループ会社への出向を経験している。

「安倍政権は女性の活用を国策に挙げていますが、有馬さんは女性だからというわけではなく、旧第一勧業銀行出身のエースとして誰もが抜擢に納得する人材です。温厚ですが、とにかく頭が切れる。みずほ証券には管理職として出向し、M&A分野などの知識を幅広く身につけ、部下からも慕われています」(みずほ銀行中堅行員)

有馬氏が身を置いた証券業界では、バブル期に「ガリバー」と呼ばれた野村證券が巻き返しを図る。

「リーマン・ブラザーズ買収後の大リストラが一段落して、攻めの姿勢に転じ始めました。キーマンとなるのは、同社の業務の柱である営業部門、投資銀行部門、トレーディング部門それぞれのトップ。なかでも野村ホールディングス営業部門CEOの森田敏夫氏は、アクの強い営業マンが多い野村證券にあって上司と部下からの信頼も厚く、個人投資家を対象にするリテール業務の改革に尽力しています」(野村證券社員)

日本の屋台骨を支えてきた製造業に目を転じてみると、業態の変化とそれに伴う人事が目につく。中国や韓国といった新興国のメーカーに追い上げられている「ものづくり」の現場で評価されるのは、これまでの成功体験ではない。これから先にどのような新しいものを生み出すのか、だ。

たとえばトヨタ自動車では、従来の自動車作りに加えて、ITとの融合が研究されている。それが友山茂樹氏が進める「車のスマート化」だ。車とインターネットを接続することで事故を減らし、より快適な運転を実現できるという。

パナソニックはすでに「松下電器」の屋号を捨てて久しいが、その業態も白物家電から完全にシフトした。同社が今後の経営の柱に据えているのが、車載機と住宅だ。同社幹部社員が話す。

「車載機はオートモーティブ&インダストリアルシステムズ社が開発し、トヨタとも共同研究をしています。住宅はエコソリューションズ社が中心。将来の社長はこの両社いずれかの役員を経験した人間から誕生するのは間違いないでしょう。

有望なのは、エコソリューションズ社の山田昌司氏です。山田氏は住建総合技術センター長時代に樹脂製のトイレ『アラウーノ』を開発し、TOTOとINAXの寡占状態だったトイレ市場に割って入りました。昨年、常務に昇格し、順調に出世の階段を登っています」

安倍総理に食い込むANAの豪腕

日本はこれから少子高齢化がさらに進み、人口が減少していくことは間違いない。そんな国内市場に見切りをつけ、国際競争に打って出て成功を収めつつあるのが、孫正義氏率いるソフトバンクだ。一代で世界的な通信会社を作り上げた孫氏の眼鏡にかなう人物などいるのだろうか。

「孫氏はまだ56歳で、引き続き第一線で活躍するでしょう。社長交代があるとすれば、孫氏に不測の事態が起こったときしか考えられない。その際に名前が挙がるのは、ソフトバンクモバイル専務の宮川潤一氏とヤフー副社長COOの川邊健太郎氏の二人です。

宮川氏は『ヤフーBB』事業を成功させ、また、ソフトバンクの携帯電話基地局ネットワークの整備を進めた。孫氏からの信頼は厚い。川邊氏はヤフーニュースをヒットさせて、ヤフーをポータルサイトのトップに育て上げた若手実力者です」(全国紙放送通信担当記者)

ANAもまた海外戦略を活発に推し進めている。その軸となるのが、羽田空港のさらなる国際化だ。

ANAホールディングス執行役員調査部長の石坂直人氏は「政治力」を最大限に活用して、羽田空港国際線の発着枠をもぎ取り、JALに苦杯を嘗めさせた。

「空運業界は政治色の強い業界です。新規の路線枠を獲得するのにも政界工作がものを言います。破綻したJALは民主党政権時代に、京セラ創業者の稲盛和夫氏が送り込まれたため、民主党色が強い。

一方のANAは自民党と親密な関係にあります。なかでも石坂氏は安倍総理と一緒にゴルフをするなど、政権と非常に近い。羽田空港の新規発着枠でもJAL5枠に対し、ANA11枠という勝利に導いた最大の功労者です」(経済ジャーナリスト・須田慎一郎氏)

もちろん、今は政界工作だけで企業経営がうまくいくほど甘い時代ではない。国内のライバル企業だけではなく、世界のエアラインとの競争に打ち勝たなければ、未来は切り開けない。

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