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ふざけるな、ウソつきプーチン!世界はお前のものじゃない
「ロシアがマレーシア機を撃墜」真相と決定的証拠
〔PHOTO〕gettyimages

全世界から非難を浴びてなお、この男は「無関係」を主張し続けている。一瞬にして奪われた300人の命。プーチンはいま、犠牲になった彼らまでも、己の野望のために利用しようとしている。

無慈悲すぎる独裁者

いま、全世界の怒りが、一人の男へと向かっている。男の名は、ウラジーミル・プーチン。これまで国際情勢を思うままに動かしてきたロシアの独裁者は、マレーシア旅客機撃墜事件の責任を一切認めず、到底納得のできない「ウソ」を吐き続けている。

「アメリカ、そして西欧諸国は現在、ロシアを痛烈に非難しています。これまでロシアがウクライナの国内情勢を不安定にしてきた結果として、今回の惨事は起きた。それにもかかわらずプーチンの言動は、あまりにも無責任すぎる。無慈悲かつ約束を守らない彼の姿勢を見て、アメリカは、ロシアと対決せざるを得ないという決意を固めています」(ハーバード大学政治学部客員教授のオーレル・ブラウン氏)

マレーシア航空17便を襲った悲劇は、ウクライナ上空を横切り、ロシア領空内へさしかかろうとしたそのとき起きた。

ミサイル命中の衝撃とともに、機内に巻き起こった爆風。乗客のほとんどは、その熱に焦がされた。爆発から逃れた人たちも、四散する機体とともに上空に放り出され、気圧差により気絶。意識を失ったままばらばらと落下し、猛スピードで地面へと叩きつけられた。全てが一瞬の出来事。彼らには、悲鳴をあげる暇さえなかっただろう。

旅客機に乗っていたのは、約300人の民間人。そのなかには、著名な研究者を含む、およそ100人の「第20回国際エイズ会議」への参加者がいた。待ちに待った夏休みを迎え、アジア方面への家族旅行に出かける、80人以上の子供たちもいた。

プーチンは撃墜に関与し、彼らの未来を奪い去った。その罪はあまりにも大きく、怒りに燃え上がった国際世論は容易に収まりそうもない。

当然、すべて知っていた

事件後、ウクライナのポロシェンコ大統領は「事故ではなくテロ行為」とロシアを激しく非難。アメリカのオバマ大統領も「(ロシアは武装勢力に対し)直接的な責任がある」と指摘した。最も多くの国民が旅客機に乗っていたオランダのルッテ首相はさらに、「(武装勢力の無慈悲な対応には)虫酸が走る」と罵倒した。

しかしプーチンは、批判などどこ吹く風だ。「ウクライナが平和なら今回の悲劇は起こらなかった。しかも領土内で起きたことは、その国(=ウクライナ)の政府に間違いなく責任がある」と強弁した。

「実はオバマ大統領は、事件後すぐに、親ロシア派勢力の武装解除を申し入れるため、クレムリンへの直通電話をかけていました。しかしプーチンは、批判を一切聞き入れなかった。それどころかオバマが撃墜事件について触れようとすると、プーチンはアメリカのロシアに対する経済制裁に怒りを露にし、逆にオバマを責め立てたんです。撃墜については、1時間におよぶ電話対談の終盤になったところで『そういえば……』と、軽く触れたのみだったようです」(全国紙政治部記者)

しかしいくらプーチンが逆ギレしたところで、旅客機墜落が「事故」ではなく、ウクライナ東部を実質支配する親ロシア派武装勢力による「撃墜」だったことは間違いない。それを示す「決定的な証拠」が、次々と明らかになり始めている。

まずは、撃墜に使用された「BUK(ブーク)」と呼ばれる地対空ミサイル。秒速800mで標的を捕捉し、高度2万5000mを飛行する戦闘機を攻撃する能力がある強力な兵器だ。

「親ロ派勢力が自前でそんな兵器を持っていたとは考えられない。国際社会から非難されているとおり、ロシア本国から横流しされていたのは確実です。親ロ派はさらに、『BUK』のみならず、戦車や装甲車も渡されていたはずです。チンピラの集まりのような親ロ派は当然練度が低い。兵器を扱うための訓練も、ロシア本国でやっていたと考えられます」(軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏)

大量の兵器の横流しと、軍事訓練を国内で行いながら、絶対的な支配者であるプーチンが知らなかったはずはないのだ。

元外務省主任分析官で作家の佐藤優氏が語る。

「武装勢力のなかにはGRU(ロシア軍参謀本部情報総局)出身者がいます。このGRUには『死の商人』という一面があり、兵器の密売、横流しを行っている。当然プーチンは、関与していることをわかっていた。しかしそれを黙認していたのです」

ロシア側の関与を証明するため、ウクライナ内務省は、事件後に「BUK」が親ロシア派勢力によってウクライナからロシアへと運搬される様子を収めた動画を全世界に公開。動画からは、大型のトレーラーに載せられた「BUK」が運ばれていく様子が見て取れた。

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