佐々木俊尚「ブレイクスルーな人たち」
2014年08月07日(木) 佐々木 俊尚

NewsPicks梅田優祐【第3回】「限られたニーズに応える濃厚コミュニティをつくり、どう拡大していくかが課題」

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株式会社ユーザベースが提供する、経済情報に特化したニュース共有サービス「News Picks(ニューズピックス)」【第3回】は、NewsPicksが目指す世界について、代表取締役共同経営者の梅田優祐氏に、ジャーナリストの佐々木俊尚氏が聞く---。

【第1回】はこちらからご覧ください。
【第2回】はこちらからご覧ください。

ネイティブアプリでストレスのない操作性を実現する

佐々木 もうひとつ気になるのは、今のニュースキュレーションアプリは、このままネイティブアプリのまま進むんでしょうか。アメリカの新興メディアを含めて見ると、ポイントはスマホ化とソーシャル共有というのが大きいわけですよね。けれど、バイラルメディアがそうなんだけど、アプリはなくてWeb媒体でしかない記事がスマホで読みやすい、と同時にSNSで拡散するという。ただ、アプリが充分に普及していればその方が拡散するでしょう。そこのバランスなのかなと思うんです。

でも、お話聞いているとFacebookで拡散するよりも、アプリというある種のオウンドメディアの内側の方が荒れないし、コメント欄含めて設計しやすいというメリットはあるのかなと。そこのバランスが今後どう進んでいくのかということは気になりました。

梅田 まずネイティブアプリでつくっていくのかブラウザでつくっていくのか、という問いに対しては、今はアプリだと思っています。理由は、操作性です。ストレスのない操作性を実現するためには、ネイティブアプリじゃないとできません。これは日々使われるものだからこそ重要な要素だと思っています。見えないストレスは人を遠ざけてしまうことになりますから。そういう観点で、ネイティブアプリにフォーカスにしている、というところが理由として大きいですね。

コメントに関してですが、おっしゃる通り、閉じた世界でのコメントを蓄積していくというのは我々の強みなので、引き続きフォーカスしていくところだと思っています。ただ、ここでコメントする人の半分はFacebookやTwitterと連携して同時に投稿しています。そのときはハッシュタグで「#newspicks」とつくので目にしたたことがあるかと思います。

アプリの中でコメント文化ができ、それを拡散させることもできる。この両方をとっていけたらなと思っています。たとえば竹中平蔵さんはこの中でしかコメントされなくて。連携の仕方をご存じないだけかもしれないですけど(笑)、我々としては「竹中平蔵さんのコメントを見るためにNewsPicksに行こう」という価値になります。逆に、堀江貴文さんはすべて連携していますので、我々としては両方のバランスをとっていきたいと思っています。

 

マスではなく、日経紙を読んでいる層を狙う

佐々木 なるほど。でも、アプリを普及させるのは大変ですよね。 Gunosyが7、8億かけてCM打ったのもその大変さがあるからだと思いますが。

梅田 我々はビジネスパーソンという限定された世界にいるので、そこまでのマスにはフォーカスしていないですね。

佐々木 広げるつもりはないということですか?

梅田 ビジネスパーソンにはみんなに使ってほしいですね。

佐々木 「ビジネスパーソン」というと……。

梅田 難しい定義ですよね(笑)

佐々木 それこそ地方の動産屋だってビジネスパーソンでしょ?

梅田 ひとつは、日経新聞を読んでいる人はどんな人か、というところですね。20代、30代のユーザーが多いので、若手を含めて。

佐々木 それで言うと、250万人くらいはいる、という計算になるわけですね。Gunosyも日経くらいですか?

梅田 400万人ですね。テレビ広告を打って、今年100万人くらい増えたということです。

佐々木 PCのWebしかなかったころは、都会の、いわゆるネットユーザーしかTwitterとか使わなかったんですよ。すると、「2000万人限界説」がさかんに言われていたんです。Facebookも2000万人、mixiも2000万人、Twitterも2000万人くらいでしょ? 

梅田 そうですね、なるほど。

佐々木 グリーとかモバゲーが4000万、5000万いっているのは、都市部じゃないところにマスリーチしたから。

梅田 そこの感覚はまだ持っていないかもしれないんですけど、アプリにしないとユーザーにロックインできないんじゃないか、というのがあります。入ってもらった後に使ってもらう必要があるので。また、アプリだとホーム画面に出てくるので、よりユーザーの行動に入りやすいというのはありますね。

佐々木 最終的にどこまで広げるのかというと、日本人全体ではないわけですよね。

梅田 それは、全然考えていません。

佐々木 マネタイズが成り立って、有効な議論とか意見交換ができればいい、と。

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