佐々木俊尚「ブレイクスルーな人たち」
2014年08月06日(水) 佐々木 俊尚

NewsPicks梅田優祐【第2回】「圧倒的な競争優位性をつくるために必要なのは、独自コンテンツという付加価値」

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株式会社ユーザベースが提供する、経済情報に特化したニュース共有サービス「News Picks(ニューズピックス)」【第2回】は、新たに編集部を作った理由とそこでのチャレンジについて、代表取締役共同経営者の梅田優祐氏に、ジャーナリストの佐々木俊尚氏が迫る---。

【第1回】はこちらからご覧ください。

コンテンツの価値にフォーカスする

佐々木 今回、編集部をつくった狙いというのは?

梅田 大きく2つあります。ひとつは、競争上の観点からですね。プラットフォームプレイヤーというのはそこだけにフォーカスするといずれコモディティ化してしまう、ということをSPEEDAの経験で感じていたところなんです。SPEEDAも最初、世界中の財務データ、統計データを集めてきてアグリゲート(統合)して、ワンストップで使いやすくするというところにフォーカスしてやってきたんですが、いろいろな人がまねしてくるんですね。

佐々木 同じようなことをやってくる、と。

梅田 そうなんです。最終的にはインターフェースも似てきて、同じコンテンツを集められてしまうんですよね。だんだん収斂していき、追いつけ追い越せの世界になっていくわけです。

佐々木 実際にそういうSPEEDAの類似サービスはあるんですか?

梅田 ありますね。ただ、真似するだけでは思想がプロダクトに入ってこないので、二、三歩下がったものになってしまうんですね。ですから、我々が先を行くことは可能だったんですが、逆にスピードだけが優位性になってしまうと感じていました。もっと圧倒的な優位性をつくっていくためには、コンテンツという付加価値が必要だろうと。

そこで始めたのがアナリストのネットワークをつくり、アナリストを社内に抱えていくことでした。そのために、簡単に編集してコンテンツをつくれるという形にしたんです。その競争優位性は何かというと、どれだけ優秀なアナリストが来てくれるのか、どれだけ優秀なアナリストをネットワークできるか、という点になります。つまり、テクノロジーとはちょっと違った競争になってくる。テクノロジーの優位性と、人の優位性を融合することによってGoogleもやらないような領域になった、というSPEEDAの成功体験があるわけです。

コンテンツというものは、労働集約になる代わりに、規模拡大してお金を投資すればいいというものではありません。「誰がやるのか」というヒューマンオリエンテッドなところがあって、そことテクノロジーを組み合わせるところに我々らしさがあるんじゃないかと感じました。NewsPicksも同じように、まずはプラットフォームの価値を上げることにフォーカスして、どこかでコンテンツの価値にフォーカスしていかないといけないんじゃないかと前々から思っていたんです。そこで東洋経済の佐々木さんが「プラティッシャー」という概念で似たようなことを考えられていらっしゃったんです。

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