ソフトバンクに先んじ、世界一の富豪は本当にTモバイル買収を狙うのか!?
カルロス・スリム氏 〔PHOTO〕gettyimages

メキシコのカルロス・スリムが米携帯4位のT-Mobileを狙っている!---そんなニュースが米国の通信業界で飛び交った。カルロス・スリム氏はメキシコの企業財閥カルロス・グループ(Gropo Calros)の総帥で、過去、何度も世界一の個人資産家に選ばれた人物。もし、スリム氏が動けば、ソフトバンク・スプリント陣営が狙うTモバイル買収計画に暗雲が漂うことになる。早速、その真相を追ってみた。

ビル・ゲイツやウォーレン・バフェットを超える世界一の富豪

カルロス・スリム氏のグループは、メキシコをベースに通信だけでなく、不動産や航空会社、放送局、流通、金融などを手がける国際的なテレコム・コングロマリット。彼が巨大な通信グループを構築したきっかけは、1990年メキシコの国営電話会社テルメックスを民営化に際してフランス・テレコム、サウスウェスタン・ベルと共同して買収したことにある。現在、基幹事業会社アメリカ・モビル(America Movil SAB)は南北アメリカで事業を展開しており、世界トップ5に入る携帯事業者として有名だ。

スリム氏は「メキシコのウォーレン・バフェット」の異名を持つ投資家。世界富豪ランキングでは、マイクロソフトのビル・ゲイツ会長や伝説的な投資家ウォーレン・バフェット氏を押さえて、カルロス・スリム氏は過去数回「世界一の富豪」にランキングされている。

同氏は米国でもトラックフォン・ワイヤレス(TracFone Wireless)という携帯ビジネスを運営している。同社はスペイン語を話すヒスパニック系コミュニティーを対象にプリペイド携帯ビジネスを展開しているが、実際の通信設備は持たず、米国大手キャリアから通信サービスを借りるMVNO(仮想携帯事業)方式を採用している。

また、米携帯業界2位のAT&Tとビジネス・パートナーシップを組んでデータセンター事業や国際通信事業なども展開している。

そのカルロス・スリム氏が「Tモバイルを狙っている」との噂が、ここ2週間ほど米通信業界を駆け巡った。調べてみると、噂の出どころは7月18日付けの米WSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)紙の一節だった。

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら