中国
アメリカ一極体制の戦後レジームへの反発からBRICS開発銀行を設立した習近平
〔PHOTO〕gettyimages

全世界が熱狂したワールドカップが終わっても、中国のブラジル・フィーバーは終わらない。習近平主席が、ブラジルで開かれたBRICS(振興5ヵ国)首脳会談に出席したからだ。

今回の習近平主席の外遊は、7月15日と16日が、ブラジルのフォルタレザでのBRICS首脳会談及び中南米各国大統領との首脳会談。その後、17日から23日までが、ブラジル、アルゼンチン、ベネズエラ、キューバの4ヵ国訪問だ。その隠れた最大の目的は、「アメリカのお膝元で、アメリカにプレッシャーをかけること」である。

「アジアの盟主」から「ラテンアメリカの盟主」へ?

習近平主席は7月16日、ブラジル国会で、以下のような講演を行った。

〈 いまから200年前に、初めて中国茶がブラジルに渡り、茶葉が植えられた。それらが実って、1873年のウイーン万博では、ブラジル産の茶葉が絶賛を浴びたのだ。

その後、1974年8月15日に、中国とブラジルは国交を結んだ。孔子は「四十にして惑わず」と述べたが、40年後のいまや、両国の関係は飛躍的に発展した。ブラジルは中国と戦略的パートナーシップを結んだ初めての発展途上国であり、初めてのラテンアメリカ国家だ。また、ブラジルにとって中国は5年連続で最大の貿易相手国であり、2013年の両国の貿易額は900億ドルを超えた。

中国とラテンアメリカの関係は古く、16世紀後半に、シルクと陶器を積んだ「中国船」が福建省や広東省からラテンアメリカに渡ったのが交流の始まりだ。その後、中国では1980年代に、ブラジルのテレビドラマ『女奴隷』が大ヒットし、主人公イサラの自由と愛を求めるドラマに、何億人の中国人が共感を覚えたことか。ブラジルにはすでにラテンアメリカ最大の7ヵ所の孔子学院、2ヵ所の孔子課堂が建っている。 〉

新華社通信の報道によれば、中国のラテンアメリカへの投資は年々増加していて、2013年末までに800億元を超え、中国の対外投資額の13%を占めるという。また、ラテンアメリカ最大のブラジル銀行は、上海にラテンアメリカの銀行として初めて支店を開いた。中国の輸入原油の2割、輸入大豆の6割は、ラテンアメリカから来ているという。

習近平主席は7月16日にブラジルで、エクアドルのカレイア大統領、ボリビアのモラレス大統領、チリのバチェレト大統領、コスタリカのソリス大統領、ペルーのウマラ大統領とも、個別に会談した。新華社が配信したそれぞれの国の大統領とのツーショット写真を見ると、習主席は、まるで「アジアの盟主」から「ラテンアメリカの盟主」に様変わりしたかのような貫禄だ。

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