社会のために何かをしたい若者へ「会社勤めとNPO活動という二軸で働くこともできる」横尾俊成(港区議会議員/グリーンバード代表)
横尾俊成氏

2009年に「二枚目の名刺」というNPO法人が立ち上がった。本業・本職以外に社会活動をする社会人が2枚目の名刺を持ち、自己成長を図りながら、自らのスキルや視点を本業や社会に還元していくことを目指すというNPOだ。本業とは別に社会との接点を生み出すこと、自分のスキルを社会に還元していくこと、そしてこれらの活動を通じての自己の成長。多くの視点から注目されるようになってきた。

2010年には、サービスグラントというNPO法人が「プロボノ元年」を謳い、多くの新聞・テレビ等がプロボノをテーマにした報道を行った。プロボノとは「Pro Bono Publico(公共善のために)」というラテン語に由来する言葉で、「社会的・公共的な目的のために、職業上のスキルを活かすボランティア活動」を意味する。

プロボノとは数あるボランティア活動の中でも、本業で磨いているプロフェッショナルとしてのビジネススキルを活かして、ボランティア活動に取り組むことを意味する。ビジネスパーソンはプロボノしたほうが自分のスキルアップにつながる、という情報発信も行われるようになり、本業を活かして社会に関わることのメリットが次第に注目されるようになった。

そして2011年、東北で震災が起こった。以来、自分は社会のために何ができるのか。自分のスキルを活かすことはできないのか。そうしたことを考える機運が高まってきているように思う。

社会と関わりながら仕事をすることは、自分の成長や会社のメリットにもつながる可能性がある。では社会と関わりながら仕事をするにはどのようにしていけばいいのだろうか。この疑問に答えてくれる1人として考えられるのが東京都港区の区議として活動しながら、NPO法人グリーンバードの代表を務めている横尾俊成氏だ。

横尾氏は大学在籍中からNPOやNGOでインターンやボランティア活動を経験し、大学院修了後博報堂に入社した後も本業の傍らグリーンバードの活動に携わっていた横尾氏。現在でも、港区議会議員として活動しながら、NPOの代表を務めている。

今回は、横尾氏がゲストとして登壇した若手社会人が集い、自分の働き方、会社、そして社会の未来について議論する場「新宿360°大学」の様子をお伝えする。

社会のために自分にできること

今日は会社で働きながら、どのように社会と関わり、社会を変えていくのかということについて話をしようと思います。

まずは私の経歴から。実は私は大学デビュー組というやつでした。高校時代は真面目だったのですが、大学では金髪でコンビニの前でヤンキー座りをするような、そんな学生。学生生活を遊びつくしてやろう、とそんなことを考えていた私の考え方が変わったのは、大学時代、留学先のアメリカから帰国したばかりのときに、9.11のテロが起こってからです。このテロで友人が亡くなりました。私は亡くなられた方と一緒にBBQをしたこともあって、身近な方が亡くなる経験をし、9.11をきっかけに自分にできることは何があるのかと考えるようになりました。

考えた結果、私はイスラム教について学ぼうと考え、大学院に進学しました。大学院にいる間に、ユネスコのような団体や、パレスチナやアフガニスタンのために活動をしている国際的なNPOやNGOにボランティア、インターンとして関わるようになりました。その頃に気がついたのは、多くの団体が発信していることは、昔の私のような不真面目な若者には届いていないということでした。もっとプロモーションの方法を改善するべきなのでは、という疑問を抱くようになったのです。

NPOやNGOの力になるための武器を身につける必要がある。そう考えた私は、ビジネスやプロモーションなどのスキルを身につけるために大学院修了後、博報堂に就職しました。

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