シー・ユー・チェン 第4回 「隠遁生活から復帰して挑んだユニクロのブランディング戦略」

撮影:立木義浩

第3回はこちらをご覧ください。

シマジ バブルが崩壊してご自身の会社をたたむことになるとは、チェンさんも大変だったでしょうね。

チェン ええ。たぶん神さまが「原点に戻れ」といっていたのだと思うのですが、ちょうどその頃、マテリアリスティック(物質主義的)な文化からスピリチュアルな文化へと徐々に傾倒していきました。

ヒノ 長い人生のなかでは、それも有意義なことだったのではないでしょうか。

立木 より大きな、より深い人間へと成長する精神的な踊り場だったんだと思うね。

島地勝彦のメルマガ『週刊 SUPER Shimaji-Holic』購読のお申し込みはこちらから

チェン ところが実際にはそんなにのんびりしたものではなく、それまでオフィスで使っていたIT機器のリース代の残額を突然請求されたりもして、弱り目に祟り目でした。当時1台150万円もしたマッキントッシュ25台分ですからね。なんとか交渉して1500万円まで負けてもらいましたが、手持ちの資金が枯渇していてどうしようもない状態だったんです。

その上プライベートではいまのカミさんと2度目の結婚をして、子供はできるわ、借金はあるわで、ともかく急に大金を稼がなくてはいけない状況になってしまったわけです。結局、スピリチュアルな隠遁生活からすぐに生々し現実社会に引き戻されてしまいました。