[自転車競技]
白戸太朗「This is Sports!!」

 この夏、世界を夢中にしたサッカーのワールドカップ(W杯)。開催地ブラジルとの時差もあり、寝不足が続いていた人も多かったのではないだろうか。予想外の展開、結果に喜んだり驚いたり……。普段はそれほどサッカーを見ていない人にも、世界の技は十分に見応えがあったことだろう。個人的には、ゲームのほとんどを支配したり優勢に進めていたにもかかわらず、相手にワンチャンスを決められて敗退したり、流れを変えられてしまうシーンを何度も目のあたりにし、サッカーの残酷さと難しさをヒシヒシと感じることが多かった。逆にいうと、これがロースコアで争われるこのスポーツの面白いところなのだろう。

 そんな僕の気持ちにスッと入ってくる言葉があった。新聞の解説で日本サッカー協会の川淵三郎最高顧問が何度か書いていた「This is Football」だ。「そんなことも、こんな事も、それこそがフットボールなんだよ」という深い言葉で、サッカーの面白さ、厳しさを的確に表現していると思う。

(写真:ロンドンの名所ビッグ・ベンの脇を駆け抜ける (c)Yuzuru Sunada)

 W杯よりやや遅れて始まったのは、同じく世界的人気を誇る「ツール・ド・フランス」。オリンピック、W杯に次いで、多くの人とお金が動く人気スポーツである。それを毎年開催しているのだから恐れ入る。今年は史上2度目の英国スタートで、熱狂的な英国ファンに迎えられ、ロンドンでゴールする第3ステージでは、500万人の観客動員数を記録した。あまりに観客が多く、その割にはフランスやイタリアとは異なり観戦慣れしていないこともあり、あちこちで観客が選手に接触する事故が起きてしまった。いずれにしても英国での3日間は大変なお祭り騒ぎとなった。