田崎史郎「ニュースの深層」
カテゴリーアイコン

滋賀県知事選は「長崎の再来」となるのか

順風満帆の安倍政権に黄色信号

2014年07月14日(月) 田崎 史郎
upperline

 滋賀県知事選(7月13日投票)で、自民、公明両党が全力を挙げて応援した元経済産業省官僚が敗れ、前民主党衆院議員・三日月大造が勝利した。

 三日月陣営は元新党さきがけ代表の元同県知事・武村正義が取り仕切り、民主党議員は表に立てなかったため、民主党の勝利とは言えない。しかし、共産党を除くほとんど野党が結集するならば、自公両党に勝てることを立証した。この知事選が順風満帆だった安倍政権の潮の変わり目となるかもしれない。

菅、橋下投入でも敗北

 知事選告示前後、自民党の独自調査で同党候補の劣勢が判明し、全面支援態勢を敷いたのは「長崎知事選の二の舞」(党幹部)になることを恐れたからだった。民主党政権時代の2010年2月の長崎知事選で、自公両党が支援した前副知事・中村法道が民主党などが推薦した候補を破った。前年10月に行われた、民主党政権発足直後の参院神奈川・静岡両補欠選挙で民主党公認候補が勝利。長崎知事選敗北で潮目が変わり、民主党はその後の選挙で負け続けた。

 滋賀県は元々、民主党が強い地域だが、一昨年暮れの衆院選で4小選挙区すべてで自民党候補が当選した。長崎県も09年衆院選で福田衣里子ら民主党候補が4小選挙区すべてで当選したのに、翌年の知事選では民主党推薦候補が敗北した。衆院選と知事選の結果が真逆となったことにおいてよく似ている。

 知事選敗北による政権への影響を懸念した自民党は幹事長・石破茂、内閣府政務官・小泉進次郎だけでなく、普段は地方選挙の応援には出向かない官房長官・菅義偉を投入。応援に駆け付けた自民党国会議員は延べ200人に及んだ。

 それにとどまらず、菅は日本維新の会共同代表の大阪市長・橋下徹の支援を仰いだ。菅が橋下に電話で要請すると、橋下は「お役に立てるならなんでもします」と快諾した。維新の会にひところの人気はないが、「滋賀では民主党よりも支持されている」(民主党幹部)と言われている。

次ページ  橋下が応援に入ると反応が良く…
1 2 3 次へ

このエントリーをはてなブックマークに追加 RSS
関連記事


underline
アクセスランキング
1時間
24時間
トレンドウォッチ