アフリカゾウのためにライフルを取れ!

クリスチャン・サイエンス・モニター(USA)より

2014年07月19日(土)
〔PHOTO〕gettyimages

オーストラリア軍の特殊部隊でスナイパーを務めていた男が、その軍事知識を活かし、アフリカゾウを密猟から守る活動を、ジンバブエの自然保護区で展開している。彼の名はダミアン・マンダー。イラク戦争の際には、民間警備会社の職員として要人のボディーガードを行っていた歴戦の猛者だ。

アフリカでは、アフリカゾウの密猟問題が深刻化しており、40年前は大陸全土で130万頭いたゾウの数が、現在は40万頭に激減している。特に近年は、象牙を好む中国の中流層の増加もあって、ゾウの数が年間5~10%も減る事態が続いている。

これまで各国では「現地の人人にアフリカゾウの保護の大切さを説明する」という“ソフト"な密猟対策が多く行われてきたが、こうしたアプローチはほとんど功を奏していなかった。

クリスチャン・サイエンス・モニター(USA)より

それに対して前出のマンダーは、地元住民の一部にライフルや暗視ゴーグルを装備させ、兵士のように訓練し、密猟者を捕らえて刑務所送りにするという、“ハード"な保護活動を行っている。彼は語る。

「これは野生動物を守る戦争なんです。これまでの生ぬるいやりかたでは決して勝てません」

マンダーの活動により、すでにかなりの数の密猟者が捕まっているが、彼らが撃たれて重傷を負うような事態はまだ起きていない。あくまで「地元住民に密猟のリスクの高さを示すことが狙い」という、この自然保護活動のスタイルは、現在、ケニアや南アフリカでも導入され始めている。

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