もっと!科学の宝箱
2014年07月22日(火)

ウミガメは変温動物? それとも定温動物!? カメの胃でわかった驚きのアンサー

~「バイオロギングサイエンス」の開拓者~

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データロガーが、いかに小さいかがわかる
東京大学大気海洋研究所教授
佐藤克文先生

1967年、宮城県生まれ。京都大学農学部水産学科卒業、京都大学大学院農学研究科修了。国立極地研究所の助手などを経て、現在は、東京大学大気海洋研究所の行動生態計測分野教授

データロガーが海洋動物の知られざる生態を明らかに!

松尾貴史(以下、松尾) 海洋生物学者の佐藤克文先生たちの研究チームは、「バイオロギングサイエンス」というものを提唱されているとうかがいました。これはいったいどういった学問なのでしょうか?

佐藤克文(以下、佐藤)  言葉そのものは造語なんです。「バイオ」が「生物」、「ロギング」が「記録する」という意味で、この二つの言葉を組み合わせて、私たちの研究グループがつくりました。研究内容は、簡単にいうと動物の体に小さな記録計をつけて、観察が難しい水中での行動を調べることです。たとえば南極のペンギンですが、地上から観察しただけでは彼らが水中でどれだけすごい動きをしているのかは、わからないですよね?

松尾 ええ、たしかにわからないですね。氷の上をツルッとすべって転んだり、ドジなイメージすらあります。

佐藤 そこで実際、南極に暮らす野生のペンギンの体にデータロガーと呼ばれる装置をつけて調べてみたんです。

松尾 なるほど。データロガーというと、さまざまなデータを取得する装置のことを指すと思うのですが、バイオロギングサイエンスで使用するデータロガーには、どのような特徴があるのでしょうか。

佐藤 見た目でいうと、コンパクトです。最初の装置は、1960年代にアメリカ人の研究者が手づくりしたものでした。台所にあるキッチンタイマーを改造して、潜った深度に応じて刻み目が記されるという仕組みです。その後の1990年代に、電子化された小さなサイズの装置が多く世に出てきたという歴史があります。

もっと!科学の宝箱 もっと!人に話したくなる25の「すごい」豆知識
著者:TBSラジオ編
講談社刊/定価1,296円(税込み)

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