【総務 その8】 NHK改革: NHK税を創設し、業務・ガバナンス改革を断行せよ!
NHKグループネット」トップページより

社会現象にもなったNHK連続テレビ小説『あまちゃん』は、関連商品であるオリジナル・サウンドトラックや、ドラマの中で天野春子役の小泉今日子が歌う『潮騒のメモリー』などでも売れ行きを伸ばした。

NHK番組の商業使用による収益はどこに還元されているのか? 実は、これはNHKが子会社として持つ営利企業の収益となり、NHKグループ内に還元されることになっている。あれ? ちょっと待てよ。NHKは我々の受信料によって成り立つ「公共放送」のはずだ。

NHKの受信料は、一昨年数土文夫委員の御尽力により、初めて月額最大120円受信料を値下げした。とはいえ、地上波のみだと月額1,310円だが、衛星放送を含めると月額2,280円に及ぶ。NHKを視ていようがいまいが、衛星放送を見ていようがいまいが、この受信料だ。さらに、個人ではなく事業所の場合は、テレビの数ごとに受信契約が必要になる。オフィスにテレビを10台置いている場合は10台分、ホテルなどでは、テレビのある部屋ごとに受信契約を結ぶことになっている。

では携帯電話で見るワンセグはどうなっているのか? 実は、ワンセグも受信契約の対象だ。ただし、受信契約は「世帯ごと」の契約となるため、家庭ですでに受信契約をしている場合は不要となる。

国民の受信料で成り立つ公共放送であるはずのNHKが最近ではお笑い番組や韓流ドラマの放映まで行い、サイドビジネスでも儲けている。さらに、1万人を超す職員は民間企業平均の約4倍の平均年収約1,185万円、厚生費などを含めると1,780万円の高額報酬だ。しかも関連会社での不祥事はいまだに続発している。

受信料不払い者には、裁判を起こしてまで受信料の取り立てを行うNHKは、分かりやすく言えば「国民強制加入pay TV」と言えるだろう。だが、受信料の納付率は全国でバラバラだ。沖縄や大阪、東京などでは5~6割の世帯しか受信料を支払っておらず、全国平均でも75%という不公平な現状がある。25%にも及ぶ国民は払っていないのだ。

携帯やスマートフォン、インターネットが発達した今の時代に即して、NHKは、公共放送の原点に返って、役割を厳格化する抜本的な改革が必要であろう。今回の「行動」では、NHKにスポットライトを当ててみた。

1. 受信料: タダ乗りを排除するためにも、「1世帯あたり1,000円のNHK税」を創設せよ!

世の中で一番不公平なのは、正直者がばかを見る仕組みだ。国民年金で問題になっているのは、払っていない人が多いことだ。NHKでも同様だ。国民の4人に1人は、タダで視ているのだ。この現状を改善しなければならない、正直者がばかをみる。

NHKは、放送による広告収入が禁止されているため、6,000億円強の予算のうち、約95%が受信料収入だ(なお、後述のように子会社による営利活動は認められている)。しかし、受信料の納付率は全国平均で74.8%、支払率上位の1位の秋田(94.6%)や2位の島根(93.8%)と、ワースト1の沖縄(42.0%)、ワースト2の大阪(59.1%)、同3の東京(63.3%)などと大きな差がある。

国民の約4人に1人は受信料を払っていないにも関わらず、全ての国民がNHKの放送を視聴することができる、この不公平感を無くす必要がある。

諸外国では公共放送に広告収入を認める国もある。例えばフランスでは、政府が完全保有する持ち株会社フランス・テレビジョンの傘下に公共放送があり、財源として、30%までの広告収入が認められている。受信料は税金の扱いで徴収される。ドイツの公共放送でも受信料以外に広告収入が認められている。

しかし、やはり公共放送の原点に立ち返れば、後述のように民放にできることは民放に任せ、公共放送の役割を厳格化させるべきだ。その上で、NHKの業務を絞って、現在2,280円(衛星契約含む)の受信料を大幅に引き下げて1世帯あたり1,000円とし、それを「NHK税」として税金で国民から徴収し、税金で成り立たせる公共放送とすべきだ。

そうすれば、「4人に1人はタダ乗りだ」という不公平は改善される。現状2,000円以上も支払っている受信料が1,000円となれば、国民負担も軽減される。国家権力からの公共放送の独立性に関しては、別の観点で担保すれば足りるだろう。

さらに、税として全世帯から徴収すれば、その徴収は住民税と同様に市町村に代行してもらうことが可能になる。徴収の効率化の観点でも極めて合理的だ。1世帯あたり1,000円でも徴収率が100%に近ければ、直近の国勢調査による日本の総世帯数5184万世帯から5,000億円強のNHK税収を見込むことができる。これは、直近のNHK受信料収入の6,221億円と比べても、1,000億円程度の収入減であり、以下に述べるNHKの業務スリム化と経営合理化による経費節減で吸収可能なはずだ。

以上のように、公平性、国民負担軽減、効率性、予算確保の各点で合理的な「1世帯あたり1,000円のNHK税」の創設を検討して欲しい。

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