山本昌邦「FootBallマネジメント」

日本代表には何が足りなかったのか? 後任監督人事よりも、W杯で明らかになった課題の検証が先決だ!

2014年07月12日(土) 山本 昌邦
〔PHOTO〕gettyimages

ドイツは勝つべくして勝った

7月13日(現地時間)の決勝戦を待たずに、ブラジル国内ではワールドカップのムードが強制的に鎮火されました。ドイツとの準決勝の結果には、世界中が驚いたことでしょう。開催国のブラジルが、1対7の大敗を喫したのです。歴史的と言っていい惨敗でした。

ネイマールとチアゴ・シルバという攻守の要を欠いたから、ブラジルはドイツに成す術もなく敗れてしまった---一般的にはそのような分析がなされているかと思いますが、それだけではないと私は思います。

ドイツはブラジルを研究していました。ブラジルのダブルボランチは、ハードワークができて前に強い。ボールを奪い取る力を持っています。ただ、攻撃に関しては万能ではありません。

相手が守備ブロックを敷いて自陣に引いてくると、ボランチのところで攻撃が手詰まりになる傾向があります。前線にパスを出し入れしながら攻撃を組み立て、相手のバランスを崩すのが得意ではないのです。ボールをさばくことはできますが、そこから先の効果的な一手をなかなか打てません。

そのため、奪ったボールは両サイドのネイマールとフッキに素早くあずけ、時間をかけずに崩し切ることで、ブラジルは相手に攻撃の糸口を見つけてきました。しかし、ブラジルが得意とするその攻撃パターンを、ドイツは守備ブロックを作ることで封じていきます。しかも、ダブルボランチにボールが入ったところに狙いを定めました。

ドイツの得点パターンを、思い出してください。似たような形が多いことに気付くはずです、相手のボランチからボールを奪い、そのままの勢いでゴールを陥れました。つまり事前の分析どおりのサッカーをしたわけで、彼らは勝つべくして勝ったのです。

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