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〔PHOTO〕gettyimages by ThinkStock

開業の18ヵ月後に約8割が倒産するスタートアップの世界

【質問】  私の母国であるパキスタンでは、ベンチャーキャピタルの投資資金をかんたんに利用できません。従業員への給料の支払いなど、当初の資金繰りを起業家がスムーズにおこなうには、どうすれば良いのでしょうか?スタートアップ企業を持続可能な組織に変える、もっとも重要な秘訣を3つ教えていただけますか?
(イブラヒーム・アーマッド)

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――ブランソン: 私は、数多くの新興IT企業の買収金額が、何十億ドルにも跳ね上がる状況をここ数年間で目の当たりにしてきました。ですから新興企業というのは、閃光とともに登場し瞬く間に消えていく、短距離レースのようなものだと考える起業家が多いのかもしれませんが、実際は、ごくわずかのみが生き残れる耐久レースです。ブルームバーグによると、開業の18ヵ月後には約8割の企業が倒産しているそうです。

成功する2割とその他の8割を区別できる、はっきりとした違いはありません。何をするにせよ、いつかは経営危機に追い込まれかねない試練に直面します。とは言え、最善の対策のひとつは、長期的な視点を持つことです。将来、意味のある決断をするための3つの秘訣をお教えしましょう。

1.顧客を慎重に選びましょう

起業に際し、顧客を獲得したいあまり、約束できない注文を受けて、取引をしたくなるかもしれませんが、ほとんどの場合はこれは間違いです。早すぎる成長は、粗悪な商品やサービスを提供することにつながり、顧客を失望させてしまいます。運が悪ければ会社をつぶしてしまうことにもなるのです。

事業の立ち上げの慌ただしい時期に、まとまった時間を取ることは難しいかもしれません。しかし、契約書にサインをする前に、大局を見据えて相手の提案を注意深く評価し、ときには事業が未熟であることに考慮して、受注を見送ることも必要です。多少取引をのがしてしまう可能性はありますが、短期的な成功よりも、着実な成長に注力したほうがよいのです。ヴァージングループは、このような考え方で、40年にわたって成長を遂げてきました。

起業の際にもっとも致命的なのが、キャッシュ・フロー、つまり手元資金の問題です。事前に取引の支払い方法をすべてチェックする必要があります。中小企業が頻繁に直面するおもな問題は、大企業からの支払いの延滞によるものなので、新規契約を交わす際には、支払い条件にも注意しておきましょう。もし健全な経営のために資金が必要ならば、一部は前払いが可能かどうかも契約の締結前にただしておきましょう。

製品やサービスを提供する際は、取り決めどおりに迅速に納品書を送り、支払い状況をしっかりと監視しましょう。もしも問題が発生したならば、取引先に率直に事情を説明すべきです。彼らはあなたとビジネスを続けるために、進んで支払いを待ってくれるかもしれません。・・・・・・この続きは『現代ビジネスブレイブ リーダーシップマガジン』vol082(2014年7月1日配信)に収録しています

リチャード・ブランソン/Sir Richard Charles Nicholas Branson---ヴァージングループ創設者 / 1950年イギリス生まれ。70年にレコード通信販売会社「ヴァージン」、84年「ヴァージン アトランティック航空」を設立。00年英国エリザベス女王から「ナイト」の称号を授与。熱気球での世界初の大西洋・太平洋横断、世界一周気球旅行など冒険家としても知られる。
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