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ゼロになって死にたい「0葬」のすすめ【第3部】何も残さないで逝けばいい「逝く準備」はできているか
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「荷物」は重くなるばかり

「最近、『終活』の講演を聞きに来られる方の人数が増えました。少し前までは、葬儀や終活をテーマにした講演は30人集まれば多いという感じでしたが、いまは100人、200人規模は当たり前。それだけみなさんの意識が変わったのでしょう」

こう語るのは『「終活」のすすめ』などの著書がある一般社団法人・終活普及協会理事の市川愛氏だ。

何も残さず、ある日、突然消えるように最期を迎えようと願っても、人間は生きていくなかで財産や思い出など、様々な「荷物」を抱えていく。まして人生80年時代のいまは、かつてと比較しても、その荷物は重くなるばかりだ。

だからこそ、ゼロになって死にたいと願う人も増えているわけだが、実際には、その日のために何をしておけばいいのか、わからない人がほとんどだろう。第3部では、未練なくこの世と「お別れ」するためにはどうしたらいいのかを解説しよう。合わせて、次のページの表は、「65歳で余命3ヵ月」と宣告されたと仮定したとき、何に気を付ければ良いのかをまとめたものだ。参考にしてほしい。

まずは、自分の葬式をやる、やらないを含めて、どうしたいのかをはっきりさせないといけない。市川氏が続ける。

「先日、講演した際に『余計な迷惑をかけたくないから、私は何も決めずに息子にすべてまかせたい』とおっしゃる方がいました。しかし、残された家族にとってこれほど迷惑なことはありません。親が何をしてほしいのかわからない状態で丸投げされても、息子さんは何をすればいいのかわからない。私の親の場合も同様でしたが、お葬式を挙げた後、『これでよかったんだろうか』と悩む方は大勢いらっしゃいます。それを解消してあげられるのは、本人の要望しかありません」