大手メディア、Google Glassの本格的な活用にいよいよ着手
Creative Commons: Some Rights Reserved. Photo by Ted Eytan

グーグル(Google)は、2011年から開発を進めてきたメガネ型ウェアラブル端末「Google Glass(グーグル・グラス)」の市販化に向け、徐々にその動きを加速させています。

2014年5月15日、米国居住者を対象にGoogle Glassの一般販売を開始し、6月23日には、販売対象エリアを英国にも拡大しました。また、このプロダクトのデザイン性の向上と多様化をはかるべく、2014年3月、有名サングラスブランド・レイバン(Ray-Ban)を傘下に抱えるイタリアのルックスオルティカ・グループと提携。6月23日には、米ファッションブランド「ダイアン・フォン・ファステンバーグ(DVF)」とのコラボレーションのもと、ファッション性の高い「DVF | Made for Glass」をリリースしています。

Google Glassは、手を使わず、いつでもどこでもインターネットにアクセスし、様々な操作をできるのが特徴。「ok glass(オーケー・グラス)」から始まる音声コマンドで、画像・動画の撮影やメッセージ送信を実行できるほか、拡張現実技術によって、時刻や現在地の天気、スケジュールなどの情報が「timeline(タイムライン)」と呼ばれるパネル型のインターフェイスで表示される仕組みとなっています。

スマートフォンの創成期にスマートフォンアプリが次々と開発されたのと同じく、Google Glassの発売と前後して、Google Glass対応アプリが少しづつ増えてきました。

大手メディアのGoogle Glassへの対応

とりわけ、ジャーナリズムの分野から注目したいのが、大手メディアのGoogle Glassへの対応です。

米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は、2013年4月、メディア業界で初めてGoogle Glass対応アプリ「New York Times Glass APP」をリリース。2013年5月には、米ニュース専門局CNNも「The CNN for Google Glass」を公開しました。Google Glassのtimelineでは、定期的に更新される最新ニュースが表示され、音声読み上げによって記事コンテンツをラジオのように聴いたり、動画コンテンツを視聴することもできます。2014年6月には、英国でのGoogle Glassの発売に合わせ、英紙ガーディアン(Guardian)も、同様のGoogle Glass対応アプリを開発しています。

Google Glassを、ニュースコンテンツの配信チャネルとしてのみならず、一般読者からの情報提供や画像・動画の投稿に活用しようという動きもみられます。その代表的な事例が、CNNの市民ジャーナリズムプラットフォーム「iReport(アイレポート)」。このプラットフォームでは、画像・動画・音声などのコンテンツを広く一般読者から募ってきましたが、電子メール・スマートフォンアプリ・ソーシャルメディアネットワークといった従来の投稿手段に加え、2014年5月から、Google Glassからの動画・画像の投稿を認めています。

Google Glassという新しいモバイル端末の出現は、ニュースコンテンツの配信形態や表現手法はもちろん、メディアと一般読者とのコミュニケーションにも大きな変化をもたらす可能性を秘めています。これらの変化が顕在するまでにはまだ少し時間がかかりそうですが、今後も引き続き、先進的な事例などを通じて、その萌芽をじっくりと見つめていきたいと思います。
 

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