全児童にタブレットを配布!  藤原和博・元和田中校長が語る 「反転授業」による武雄市の教育改革

2014年07月08日(火) 高橋 亮平
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ベテランが退職する前に、日本で最も教えるのが上手い教員の授業を動画に

「反転授業のための予習教材の動画は、塾の最先端の技術を反映したものを作って子どもたちに使わせており、こうした新たな教育モデルを徹底的に行う前線を、武雄市だけでなくさらに広げていきます。都内の某私立学校でも来春から取り入れ始めるのですが、私立の中学、高校からこうしたタブレットを渡すということが、これから5年で一気に進む見込みです。

同時に、各教科で、日本で最も教えるのが得意な教員の授業手法を、その人達が現役のうちにビデオで徹底的に撮っておくことが重要になります。各教科の各単元ごとに、その単元を教えるのが日本で一番上手い先生を日本中から探し、それをデータベースにする。ビデオはサブ教材扱いになりますから、じつは教えている先生に教員資格がなくてもOKというメリットもあります。塾や予備校の先生の力も遠慮なく借りられるということになります。

これを実現すれば、日本最大の「最高の授業」の動画プラットフォームとなり、ビル・ゲイツがサポートしているカーン・アカデミーの日本版ができあがるでしょう。

私が、和田中などで実践した「よのなか科」の授業も50タイトルを英語のテロップも付けて秋から世界に配信する予定ですが、このデータベースの中では、教科書準拠のコンテンツもあるが、リベラルアーツの様な教養を高めるコンテンツも増やしていきたいと思っています」

ベテランの教員のリタイアによる教員不足と、子どもたちの多様化による授業の難しさ、という二つの大問題両方に効果のある取り組みではないだろうか。

藤原氏は、こう結んだ。

「これから教育改革の仕上げとして何を私のチームがするかということを、お話しました。あれこれ増やす改革で、これもやれ、あれもやれとやっても、いまの現場の構造だと上手く行きません。逆に、削ぎ落とす改革をやらないと持ちませんよということなんです」

「政策カフェ(水無月)」での歓談風景

NPO法人 万年野党の「政策カフェ」は、こうしたトークセッションを単に聞くだけではなく、この問題提起を元に、ゲストも含め、議論していく場になっている。

この日も、藤原氏の他に、大阪市教育委員長を務める大森不二雄 首都大学東京教授やモルガンスタンレーMUFG証券株式会社・チーフエコノミストのロバート・フェルドマン氏、株式会社政策工房社長の原英史氏なども参加、教育政策に留まらず、経済政策や成長戦略まで、様々な政策について、参加者は議論した。

7月は、23日に、慶応大学教授の岸博幸氏、人事コンサルタントの城繁幸氏をゲストに「政策カフェ(文月)」を行う。こうした政策議論に、是非みなさんにも参加してもらえればと思う。


特定非営利活動法人「万年野党」
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事務局長 高橋亮平
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