町田徹「ニュースの深層」
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「安倍成長戦略」実現は疑問だらけ。
崖っぷちの電力にほっかむりして
「株価つり上げ(PLO)」優先するむなしさ

2014年07月01日(火) 町田 徹
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6月24日の会見で「日本再興戦略」を安倍首相は自画自賛したのだが・・・

安倍晋三政権は先週(24日)の臨時閣議で、アベノミクスの目玉である「成長戦略」の『「日本再興戦略」改訂2014 ― 未来への挑戦』を閣議決定した。改革のポイントは10項目に整理されており、その中には「コーポレートガバナンスの強化」や「外国人材の活用」のように、大いに期待したいものも含まれている。

しかし、全体を通してみると、安倍首相の自画自賛とは裏腹に、依然として改革を目指す項目の羅列に終始しており、本当に実現できるのか疑問符を付けざるを得ないものが少なくない。

経済運営の喫緊の課題に目を向けると、「この夏も崖っぷち」とされている電力の安定供給問題にほっかむりする一方で、株式市場の「PLO」(価格つり上げ策)に躍起になっているのが実態だ。これでは、実態を覆い隠し、政権の経済運営の成功を演出するための改訂と批判されてもやむを得ないのではないだろうか。

安倍首相は自画自賛、市場は「失望売り」

24日の臨時閣議後、首相官邸で18時半から開いた記者会見で、安倍首相は、自身の成長戦略をこれ以上の褒め言葉はないと言ってよいほどの調子で、自画自賛した。冒頭で、「本日、その成長戦略を大胆にパワーアップしました」と切り出すと、「安倍内閣の成長戦略にタブーも聖域もありません。あるのはただ一つ、どこまでもやり抜く強い意志であります」と胸を張ったのだ。

そのうえで、具体策にも言及して、「岩盤のように固い規制や制度に果敢にチャレンジしました。多様な働き方を実現する労働制度改革や能力ある外国人材の活用に踏み込みます。60年ぶりに農協の抜本改革を断行します。医療でも患者本位の新しい制度を導入します。国家戦略特区も規制改革のメニューをさらに増やし、速やかに実行に移してまいります」と宣言した。

次ページ ところが、政権支持率と並んで、…
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