「体調不良」渡邉恒雄・読売新聞主筆の
処女作『派閥』は政治の法則性を知る名著

6月初頭、読売新聞グループ本社の渡邉恒雄会長・主筆(88歳)が体調を崩し、数日間入院したという。今年に入ってからだけで2回、救急車で搬送されたとも言われている。

安倍首相の祖父・岸信介首相時代のナベツネ氏処女作

その渡邉氏が、1958年9月に出版した『派閥』(弘文堂)が「若き政治記者=渡邉恒雄の記念碑的処女作。いまに生きる不朽の派閥論」と銘打ち、復刊された。

『派閥ー保守党の解剖』渡邉恒雄著(弘文堂、復刊版¥1,620)

同書刊行はナベツネ氏32歳の時である。すでに当時の大野伴睦自民党副総裁の懐深く食い込んだ政治記者として名を馳せていたが、「複雑怪奇に躍動するナマの政治のメカニズム」(渡辺氏)を見事に描ききっている。

1958年(昭和33年)9月と言えば、安倍晋三首相の祖父・岸信介氏が首相を務めていた。この本の巻末にある「自民党代議士当選回数表」を見ると、懐かしい名前が列挙されている。

鳩山一郎(鳩山由紀夫元首相、鳩山邦夫元総務相の祖父)、大野伴睦、川島正次郎、河野一郎(河野洋平元衆院議長の父、河野太郎副幹事長の祖父)、小沢佐重喜(小沢一郎生活の党代表の父)、吉田茂(麻生太郎副総理・財務相の祖父)、石橋湛山、岸信介、池田勇人、佐藤栄作、保利茂(保利耕輔元文相の父)――。

自民党黄金時代の立役者ばかりだ。安倍首相の父・安倍晋太郎元外相(1991年没)、金丸信元副総裁(96年没)、竹下登元首相(2000年没)が1年生議員という時代である。

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