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Noto Mikoharaのwebサイトより

年間予算60万円で限界集落の立て直しを命じられた

たったひとりのチャレンジで、世の中は変えられる------。そう確信させてくれた事例があります。

石川県羽咋(はくい)市の地方公務員である高野誠鮮(たかの・じょうせん)氏は、神子原(みこはら)村という廃村寸前の限界集落を立て直しました。過疎化が進み、65歳以上の高齢者が構成人口の50%以上を占め、そのまま放置しておくと消滅してしまう可能性の高い集落を限界集落といいます。神子原村も、そんな限界集落のひとつでした。高野氏は、この限界集落の立て直しを市長から命じられました。ただし、与えられた年間予算はたったの60万円。普通なら、こんな額では何もできないと考えるでしょう。

しかし、高野氏は市長からの指示に従うことにしました。ただし、「いっさいの稟議を廃し、自分だけの判断、決断で村の立てなおしを進めさせてほしい」という条件を付けました。行政の世界は何事も稟議で決められます。その意味では非常識な要求でしたが、市長はその条件を受け入れ、高野氏の挑戦ははじまりました。

高野氏はまず村の若返りを図るために、空き家になっている農家を若手の移住希望者に安く貸し出すことで、村への移住者を募集しました。こうした施策はとりたてて目新しいことではありませんが、通常は移住者に補助金を出すなどして、お願いして来てもらうことが多いそうです。

ところが、高野氏のアイデアがユニークだったのは、「この村に来たければ、どうぞ来てください。ただし、あなたがほんとうにこの村にふさわしい人かどうか、村民で面接試験を行います。合格した方のみ移住を受け入れます」と、あえて「応募者を選別する」という強気のスタイルをとったことでした。予算もない高野氏としては苦肉の策だったのかもしれませんが、おもしろいもので、応募者が殺到して定着率も100%となったそうです。結果的に、人間心理をうまく衝いたのでしょう。

村民から猛反対を受け、思いついたアイデア

しかし、高野氏の本当のすごさは、村を救うために、いきなり「世界」をめざしたことです。神子原村は稲作を中心とする農村ですが、一世帯当たりの年間平均所得はわずか80数万円の極貧の村でした。きれいな水と稲作に適した気候に恵まれた神子原村のコシヒカリは高品質なものですが、収穫した米は、そのまますべてJAに買い取ってもらっていました。

そこで高野氏は、「自分たちで米のブランディングを行い、値段を上げて直販しよう」と提案します。しかし、村民たちは猛反対。「そんなことができるものなら、自分でやってみろ」と言われます。ここで高野さんが思いついたのは、神子原米をローマ法王に献上する、というなんともユニークなアイデアでした。・・・・・・この続きは『現代ビジネスブレイブ リーダーシップマガジン』vol081(2014年6月24日配信)に収録しています。

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