為末大×遠藤謙×太田雄貴×栗城史多×菅原聡【後編】「スポーツとテクノロジーを掛け合わせた領域にチャンスと可能性がある」
Global Shapers Session 2014
左から、菅原聡氏、太田雄貴氏、為末大氏、遠藤謙氏、栗城史多氏

⇒第一回はこちらからご覧ください。

菅原: 少し未来に視点を置いて、東京パラリンピックを機会に生れた技術は、その後どんなふうに活かされていく可能性があるのでしょうか?

遠藤: パラリンピックは一つのイベントでいろいろな技術が生まれるんですね。パラリンピックで障害者の人たちが競技をすることで得られるデータは非常に貴重で、それを他の技術開発に使うこともできると思います。パラリンピックで得られた知見をどう社会に活かしていくかという視点で言えば、障害者の方たちの治療やリハビリテーション、あるいは、もっと速く走りたいといった人間の欲求に対する答えなど、その先にもいろんな可能性があると思っています。

為末: 「サイバスロン」というロボティクスが入ってOKというバイオニック・アスリートたちのオリンピックをスイスの研究チームが進めているんですが、良い技術を使った義足や動力を入れたもの、脳波でやり射撃などがあります。コンピューターとスポーツの相性は今はあまりよくないと思われていますが、2020年の東京オリンピックの前にそういう最先端なこともできたら面白いですよね。

テクノロジーの領域は、ある意味で幸いなのは、スポーツの世界ではあまり勘が良くないので、2020年のオリンピックにどう関わるかという視点においてもまだまだいろんなチャンスがあると思いますね。

大事な人に愛してもらえる競技へ

菅原: テクノロジーを通じて、マイナースポーツも含めスポーツをやる人たちが増えていったその先にどんな未来があるとお考えですか?

太田: 僕はフェンシングをサッカーや野球のようにメジャーにしたいとは全く思っていません。外食産業に例えていうと、もともとマクドナルドに挑もうとは思っていなくて、ここでしか食べられない美味しい寿司屋やうどん屋のような存在でいいと思っているんですね。大事な人に愛してもらえるような競技団体になることが必要だと思うんです。大事なコミュニティ、その核を大事にしていく。子どもたちの選択の一つにマイナースポーツが入ってきて、親たちも選択として提案できる状況にしていきたいと思っていて。