「4G」も既存の携帯3グループへ割り当て確実で、固定化する電波利権の弊害とは
ソフトバンクモバイルとイー・モバイルそれぞれの周波数獲得「競争」は演出?  photo Getty Images

携帯電話・スマホ用の周波数利権の固定化が鮮明になってきた。

期待できない、モバイル料金の引き下げ

総務省が年内の割り当てをめどに配分先の選定を進めている4G(第4世代携帯電話、LTEアドバンスト)サービス用の周波数が3グループ分用意されているのに対し、獲得に名乗りをあげているのがNTTドコモ、au(KDDI)、ソフトバンク・グループ(ソフトバンクモバイルとイー・モバイル)の3グループしかなく、もれなく割り当てられるのがほぼ確実とみられているからだ。

2000年代初頭の改正で「公正な競争を促進」することを第1条に目的として盛り込み、日本の業法の中で画期的とされた電気通信事業法の精神は、結果として、今回もないがしろにされることになりそうだ。

利用者から見れば、新規参入がなければ、料金低廉化をはじめとした利用者利便の向上があまり期待できないのである。

茶番に映ったソフトバンクとイー・モバイルの意欲

4Gは、現行の「LTE」(3.9G)の10倍程度の通信速度を誇る。利用者は、新たに4Gに対応した端末を購入する必要がある半面、標準的な映画1本を30秒程度でダウンロードできるなど、固定の光ファイバー回線に接続したパソコン並みの通信が可能になるとされている。

総務省は、昨年6月に決定した「日本再興戦略 JAPAN is BACK」で、「2014年中」に4Gの周波数を割り当てる方針を表明。春先から取得希望者のヒアリングなどを行い、選定作業を進めてきた。割り当てるのは3.4ギガ~3.6ギガヘルツ帯の周波数だ。

今回の割り当てが官民をあげての茶番に映ったのは、4月の段階で、同一グループのソフトバンクモバイルとイー・モバイルが別々に周波数を取得する意欲をみせたことによる。