第三者委員会報告書格付け委員会を作った
久保利英明弁護士インタビュー
「会社が潰れかねない厳しい報告書が結果的に会社を救う」

「第三者委員会報告書格付け委員会」委員長の久保利英明弁護士            (筆者撮影)

企業が不祥事を起こすたびに第三者委員会を設け報告書をまとめるのが定番になっている。ところが、会社が意のままになる弁護士らを雇って、問題を事なかれで丸く収めようという下心が感じられる報告書も少なくない。

そんないい加減な第三者委員会は許さないと立ち上がったのが、「第三者委員会報告書格付け委員会」である。さっそく厳しい評価を下し始めた委員長の久保利英明弁護士に狙いを聞いた。

企業と弁護士双方に襟を正してもらうのが目的

---格付けを始めて反響はいかがですか。

久保利 弁護士業界からはエライもんを作ったな、と言われているようです。第三者委員会に関与する弁護士は少なくありませんが、うちの委員会の格付けで不合格である「F」を食らったら面目が丸潰れになるというわけです。格付け対象にできるのは年間4社の報告書だけですが、予想以上に波及効果がありそうです。企業と弁護士の双方が襟を正してくれれば、目的は達成できたことになります。

---一発目の格付け対象として、みずほ銀行が設置した「提携ローン業務適正化に関する特別調査委員会」の調査報告書を取り上げました。格付けは厳しい結果でしたね。

久保利 本文を読んで、ダメだなと思いましたね。評価に加わった私以外の7人も同じように感じたのではないでしょうか。評価が不合格のFを除いた最低のDに4人とその上のCに4人でした。CとDの違いは同情する余地があると感じたかどうかではないでしょうか。

報告書は20日で仕上げたそうですが、これを同情すべき点と考えた委員はCを付け、私のように20日で不十分なら中間報告として出して、さらに調査を続けるべきだったと考えた委員はDを付けたということでしょう。