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これは怖い!尾行も身辺調査もお手の物 20代美女をつけまわし ストーカー犯は公安のエリート警部だった

突然、「キレイですね」

「県警内部ではいま頭を抱えています。近年、警察全体でストーカー事案に力をいれてきた。実際、県警でも4月から子ども女性安全対策課内にストーカーなどの対応を目的とした『人身安全対処係』という新部署を設置したばかりなんです。その矢先に起きた、前代未聞の不祥事です」

愛知県警幹部は苦々しい顔で語る。それもそのはず、県警現役警部の高井浩次(45歳・仮名)のストーカー行為が発覚したのだ。

高井がつけまわしたのはまったく面識のない20代の女性会社員。1年ほど前から名古屋駅周辺でたびたび女性を見かけるうちに、高井は一方的に好意を抱くようになる。そして思い余った高井は、女性にアプローチを始めたのだ。

駅構内で待ち伏せし、突然「キレイですね」と女性に声をかけたり、メッセージを書いたメモを無理やり渡そうとしたりした。だが、女性のほうには当然、高井への好意はなく、気味が悪いと思っただけだった。女性は今年3月、「男につきまとわれている」と同県警中村署に相談した。

これを受け、捜査員は名古屋駅構内で張り込みを始める。会社からの帰路、女性がいつも乗り換えのために通るコンコースを歩いていると、高井が姿を現した。おもむろに女性に近づく高井。それに気付き、すかさず捜査員に目配せをする女性—。

高井が何かを話しかけようとしたその瞬間、捜査員が彼の前に立ちふさがった。

「警察です。ちょっとご同行願えますか」

最初驚いた顔を見せた高井だったが、やがて諦めたように、素直に従った。

「任意で事情聴取をしたんですが、身許を確認して捜査員は仰天したそうです。同じ愛知県警の同僚で、しかも公安警察出身のエリート警部だったからです」(前出の県警幹部)

公安出身——一般人にも身近な交番の警察官や、ドラマでおなじみの捜査一課刑事などと違って、その存在が謎のヴェールに包まれている公安警察。一体どんな捜査をする集団なのか、元公安捜査員が解説する。

「危険人物や組織を監視し、その動向を把握することが主な仕事です。名目は『公共の安全』を守るため。比較的優秀な人材が集められる傾向にあると言われている。共産党、極左、労組、右翼などを捜査対象としています。外事課ではほかに外国人スパイやテロを扱っています」

'91年に愛知県警に採用された高井は、30代半ばという若さで警部に昇任。県警職員の半分を高卒が占めるなか、高井は名古屋大学出身のエリートでもある。警察庁への出向を経て'08年には公安一課課長補佐にまで出世した。