「年中行事」の成長戦略を海外投資家は「まったく期待していない」
昨年6月5日、安倍首相が「成長戦略」を披露した途端、株価は暴落。今年もまたか photo Getty Images

最近、ファンドマネジャー連中と話していても、アベノミクスの“成長戦略”が話題になることは殆どない。特に、海外の投資家の中には、「成長戦略の発表は既に年中行事になっており、全く期待していない」と指摘する向きもある。

金融市場の評判が悪い今年の「新成長戦略」

政府が産業競争力会議で発表した新成長戦略の骨子を見ると、目新しい項目は殆どない。今までに幾度となく出ている、女性の労働力化やコーポレートガバナンスの強化、混合医療の自由化等が主な項目として挙げられているに過ぎない。

そうした内容を見ると、海外投資家に期待してほしいという方が無理だ。むしろ、投機筋など短期取引を得意とする投資家には、成長戦略の発表が売りシグナルになっているとも考えられる。

今回の新成長戦略に関しては、金融市場参加者の中の評判はかなり悪い。女性の労働力が必要なことに異論の余地はないだろうが、それを如何にして実現するかは具体的な提示がない。いつものように、今後の検討課題というのでは説得力はない。

独立した社外取締役の設置などについても、具体的な目的が伝わって来ない。混合医療の促進に関しては評価する人もいるものの、実際の診療がどの程度進むかはやってみなければわからない。

その他に国家戦略特区での規制緩和や、原子力発電所の稼働などが盛り込まれているのだが、どれも斬新さはなく今まで謳われてきたことの繰り返しが多い。それでは、わが国経済にとってどれほどの効果があるか分りにくい。

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