「超入門 資本論」【第5回】
成果を生み出しても、労働者の給料は上がらない~剰余価値の構造~

〔PHOTO〕Thinkstock by gettyimages

【第4回】はこちらをご覧ください。

労働者がしんどいのは資本主義の運命

日本は「豊かな国」のはずなのに、そこで生きているぼくらは「豊かさ」を実感していません。日々、苦しい思いをしています。そして人によっては、「企業」をその原因と考えています。

労働者が苦しんでいるのは、企業がブラックだからだ、企業が労働者を搾取して、その恩恵をひとり占めしているからだ、ということです。果たして本当にそうでしょか?

もちろん、一部には「ブラック企業」と揶揄されるような企業もあります。ですが、それはほんの一部です。一方、日々「しんどい」と思っている労働者は、一部ではありません。全体的にそのような雰囲気を感じます。つまり、一部のブラック企業に勤めている人以外にも「しんどい」と感じている人は大勢いるのです。

労働者がしんどい生活を送っている背景にあるのは、個別の企業の事情ではなさそうです。マルクスの理論に基づいて考えると、労働者がしんどいのは、その企業の経営者が悪いのではなく、資本主義全体がそのような運命にあることが分かります。

つまり、労働者をしんどい状況に追い込まなければ企業としても生き残っていかれない。だから、企業が生き残っていくために労働状況を悪くする、ということなのです。

一体どういうことでしょうか?

そこで資本主義の中で生きる企業がどのような宿命を背負っているのかを、説明していきます。その構造を知るために、まずは「企業の利益」がどのように生み出されるかをお伝えします。

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