「日常で政治を意識する瞬間をつくりたい」---食を通じて社会問題を考える「食べる政治」とは?
「食べる政治」代表・増沢諒氏

政治教育には持続可能なモデルが必要

「政治は難しくて、遠く感じる」という言葉を耳にすることがある。日常生活で政治との接点はほとんどないため、選挙時だけ政治について盛り上がることもある。

一方で、ネット選挙解禁後もまだまだ遠い政治に対して、新しいアプローチが生まれている。今回、おいしいものを食べることで、政治のことがわかるようになるECサイト「食べる政治」を企画する増沢諒氏(26)に話を伺った。

食を通して社会問題を考えるECサイト【食べる政治】を作りたい(READYFOR?)

食べる政治のロゴ

「食べる政治」は政治や社会問題をコンセプトにした食材セットを購入できるECサイト。「食べる政治」で購入すると、商品に関係のある出来事についてまとめられたレポートが付いてくる。食べものと一緒に、レポートを話のタネに、友達とのおしゃべりを楽しんでもらいながら、普段なかなか身近に感じることのできない政治や社会問題を知る機会を作る、というアイデアだ。

大学3年生時に、地元長野県の国会議員のもとで選挙ボランティアを経験した増沢氏。その中で、「政治によって、多くの人の生活が影響される」「きっかけさえあれば、実は、みんな自分なりの考えがある」と感じ、以降、「政治に関心と理解を持った方がいい」と強く思うようになったという。

大学卒業後、IT企業に就職するも、もっと気軽に政治と触れ合う機会を作りたいとの思いで、ネット選挙に関する研究を行うため、東京工業大学大学院に進学した。現在は、研究のかたわら、政治教育を行うNPOでも活動する。

過去には、ネット選挙解禁を果たした「One Voice Campaign」や投票日一斉告知キャンペーン「FIRST STEP」、今年2月の東京都知事選における家入一真候補のマニフェスト作成担当など「ネット×政治」の領域で活動してきた。

「これまでいくつか選挙キャンペーンを仕掛けてきたけれど、結局のところ一過性のもので終わってしまい、政治に深くかかわるきっかけになりきれていない。日常で政治を意識する瞬間をつくりたいと思った。また、政治教育の分野は、時間がかかるものであり、長期的に取り組むためにも、持続可能なモデルが必要だと感じる」

このような問題意識があり、「食べる政治」を「ビジネス」として成り立たせていくことを重要視している。ビジネスとしてサービス展開することで、規模の拡大や協力者を増やしていくことを狙う。