New York Sophisticated
2014年06月12日(木) 茂木 崇

"ストリートのタイムワーナー"ヴァイス・メディアとティム・プールが実践する横から目線のジャーナリズム

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『ヴァイス・ニュース』プロデューサー兼記者のティム・プール

最新の電子機器を自在に操り、ドローン(無人機)を飛ばし、さらにはGoogle Glassを身につけ、デモや紛争をリアルタイムで伝えるのに執念を燃やすジャーナリストがいる。『ヴァイス・ニュース』のプロデューサーで記者も務めるティム・プールである。

ヴァイス・メディアは日本のメディア・ウォッチャーの間ではほとんど話題になっていないが、ニューヨークのメディア業界人の間では注目の的になっており、業績面でも急成長を遂げている。好き嫌いがはっきり分かれるが、メディアビジネスに関心がある人は、一度は研究してみる価値がある。

今回は、ヴァイス・メディアについて解説した上で、ティム・プールへのインタビューをお届けする。

「きわどい」記事と若者にアピールする国際報道で成功

ヴァイス・メディアは、1994年にカナダのモントリオールで発行された『ヴォイス・オブ・モントリオール』というフリーペーパーに始まる。創設者はスルーシュ・アルヴィとシェイン・スミス。

その後、同誌は『ヴァイス』と改名し、ブルックリンのウィリアムズバーグに「ヴァイス・メディア・インク」として本社を構えた。CEOはスミスが務めている。フリーペーパーの発行を続けながら、現在はデジタルメディア、特にビデオの製作と流通を主要ビジネスにしている。ターゲットは若者で、世界35ヵ国にオフィスを置いている。スミスは、ヴァイス・メディアは「ストリートのタイムワーナー」であるとしている。

現在、ヴァイス・メディアはアメリカでは9つの関連サイトを展開している。メインサイトのアメリカ版はこちらで、日本版はこちら。ケーブルテレビのHBOでも『ヴァイス』という番組を製作している。

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