【総務 その3】 「廃県置道」③ 地方の自立を! 中央政府:道政府:基礎自治体の財源比率を1:4:5に!

「100の行動」では過去2回にわたって「廃県置道」に関する提言を行ってきた。1回目で、廃県置道の目的と区割りを論じ、2回目では、中央政府と道政府・基礎自治体の権限、業務、人材の移管を提言してきた。3回目となるこの「行動」では、中央政府から道政府・基礎自治体への思い切った財源委譲を提案したい。

現状の国と地方の支出が4:6であるのに対し、税源は6:4である。地方で足りない収入は、交付金の形で中央政府から助成される仕組みになっている。地方で足りない分が、中央政府から助成され続けるならば、費用を切り詰めるインセンティブが働かない。子供がお小遣いを使いきっても、その都度親からお小遣いが支給されるならば、子供が出費を抑える意欲が生まれないのと同様だ。

また、税収を上げる自由度が無いと、適切な投資をする意欲もわかない。現状では、少子高齢化が追い打ちをかけ、社会保障負担が増え、結果的に都道府県・基礎自治体に財政的自由度が無くなり、雁字搦めになっているのだ。

お小遣いに依存する子供を成長・自立させ、自らが稼ぎ、さらに多くの収入を得るためにMBAで学ぶなどの投資を行わせ、拡大再生産をさせることが、親にとっては望ましいのだ。親が子供扱いする限りは、子供の自立や家族の繁栄もない。同様に地方を成長させ、自立させる意識や制度改革が無い限りは、共存共栄の道は開かれないのだ。

今の都道府県の規模と税収の配分の仕方では、大人として自立できるための規模と収入の方法論が足りなさすぎるのだ。従って、「廃県置道」では、国と地方の関係を劇的に変えることを提案する。以下がその基本方針だ。

1) 区割りの規模を大きくして、税収も思い切って割譲する。
2) 道政府・基礎自治体の意思決定の自由度を上げる。道政府・基礎自治体が、費用を切り詰め適切な投資を行い、税収が増える好循環が生み出せるような創意工夫ができるようにする。


つまり、自立できる規模に拡大し、財源(稼ぐ自由度)を委譲し、適切な投資を行う自由度を与えることが重要になる。区割りは、先の行動で論じたので、この行動では、主に財源の移譲を論じることにする。

1. 権限、業務、人材の委譲に合わせて、財源を移譲せよ!

では、財源案を提言する前に、今の中央政府、都道府県、基礎自治体の税収の割合を整理してみよう。

現状では、確かに国:都道府県:基礎自治体の歳入割合が6:2:2になっていることが分かる。都道府県、基礎自治体の収入が不足しているために、「子供がお小遣い」を欲しがる状況となっている。

そこで、廃県置道を実施した後の、必要経費を算出してみることにした。
先の行動で提言した権限、業務、人材の委譲案に従って、極めてアバウトだが、中央政府と道政府、基礎自治体それぞれの必要経費を試算してみよう。

これは近年の予算に基づいた粗々の試算であり、基礎自治体の合併集約、廃県置道への移行、中央政府の行革・スリム化によって、必要経費は大幅に削減されなければならないが、中央・道政府・基礎自治体に必要な財源の割合を考える参考になる。この試算に従えば、

中央政府:道政府:基礎自治体=10%:39%:51%

となる。現在4:6といわれる支出の関係が、国1:地方9に劇的に変わっている。「100の行動」私案では、社会保険・社会保障の全てを地方に移管するため、中央政府の歳出規模は極めてスリム化されている。

また、道政府と基礎自治体の関係を見ても、4:5と、市民に最も近い基礎自治体が行政サービスを担当する近接性原則・補完性原則にそっているといえよう。

続いて、以上のデータをもとに、新たな廃県置道における税源について提言したい。具体的には、6:2:2の財源を、権限・業務・人材の委譲に合わせて、1:4:5へと大幅に変更することが必要となる。

それをどうやって実現するかが、重要だ。

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