【総務 その1】 「廃県置道」① 10の道州、300の基礎自治体による、新しい国のかたちを!

明治維新直後の1871年に、当時の藩を廃止して新たに府県を設置する「廃藩置県」が敢行された。それから現在まで143年、(初期には都道府県の変遷は一部あり、最近では市町村合併などがあったものの)、基本的に不変の枠組みで日本の国のかたちは今に至っている。

この143年間の間に、交通はめまぐるしく進化し、人々の動きは活発になり、コミュニケーション手段も飛躍的な進化を遂げている。人、モノ、情報のモビリティは国境を越えて大きく発展し、グローバルな競争に地域が晒されていることになった。その大きな変化があったにも拘わらず、143年前に行われた廃藩置県で構築された中央集権体制は基本的に変わっていない。

道州制に関しては2006年に道州制特区推進法が制定され、道州制担当大臣も置かれた。当初は2018年までに道州制を導入するとの目標も立てられたが、その後具体化は進んでいない。安倍政権で自民党は道州制基本法の制定に向けてやや動き出したようだが、その動きは不透明だ。

道州制の導入といっても、単に都道府県を切り貼りして数を減らすだけではほとんど意味はない。筆者が考える道州制への移行の最大のポイントは、以下の3点だ。

1)規模の確保: 十分な経済・人口規模を持つ道州を新たにつくることで、各道州政府に規模の経済性が働き、道州単位で地域経済を強化する明確な戦略を描くことができ、効率的な地域サービスが可能となる。

2)権限と業務の移管: 基礎自治体に可能な限り権限を移管することで、地方分権が確立し、地域の実情に即した迅速で且つ効率的な意思決定と遂行が可能となる。

地方政府に出来る業務は全て地方に移管することで、中央政府を小さくて強い政府に変えることができる。中央政府の業務を外交防衛などに限定し、中央政府の政治家や官僚が、国家運営に必要不可欠な業務に専念できる体制とする。

3)財源の移管: 財源(税収)を国、道州、基礎自治体とに明確に分けて移管し、中央から地域へ補助金を出す制度を原則止める。つまり、各道州と基礎自治体単位で財源(税収)を確保し、その税収に見合った投資・支出を行い、さらなる発展に向けて道州・基礎自治体単位で意思決定し、実行できる体制とすること。

7年後の2021年に、廃藩置県体制は150周年を迎える。7年後の廃藩置県150年を期限に、この際、都道府県制度を廃止し、新たに道州を設置する「廃県置道」を断行するべきだ。

100の行動「総務省編」では、新たな国のかたちを創る「廃県置道」に関して、規模(枠組み)、権限、財源の3つに分けてその明確なビジョンと具体案を示していきたい。

1. 都道府県を廃止し、全国に10の道州と2つの特別区を設置せよ!

道州制の導入は、数多いるステークホルダーが「総論賛成・各論反対」に陥りやすく、議論ばかりしていると結局進まない可能性が高い。

強い政治のリーダーシップのもとで、明確なビジョンを示し、道州制導入を断行してほしい。上記の3つの道州制導入による成果を実現するために、都道府県を廃止し、日本に新たな12の道(10の「道」と2の特別区)を置き、20〜40万人からなる300程度の基礎自治体に再編する「廃県置道」による新しい日本の国のかたちを改めて提案したい。

なお、道州制に関しては、北海道以外の同州を「州」とネーミングする案が多いが、100の行動では、道州制においては特別区を除いて全て「道」としたい。

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